首位栃木は古川に復調の兆し、3連勝中の北海道は思いきりの良さを発揮できるか

 前々節の時点でアルバルク東京に4ゲーム差を付け、東地区優勝マジックを7に縮めた栃木ブレックス。千葉ジェッツとの前節1戦目は、相手の猛攻に遭い92失点を喫して敗れた。2戦目は本来の強固なディフェンスを取り戻し、失点を64点に抑えてマジックを1つ減らした。3月はシューティングスランプ気味だった古川孝敏が、4月に入ってからは4試合すべてで2ケタ得点。3ポイントシュートも9本中7本成功と、シーズン終盤に入ってしっかりと仕上げている印象だ。

 その栃木に挑むのはレバンガ北海道秋田ノーザンハピネッツ戦で連敗すれば再び残留プレーオフ圏が背後に迫る危機だったが、連勝して秋田とのゲーム差を5に広げた。最後まで勝負の行方がわからないクロスゲームを2戦続けて制することができたのは、残り1分の攻防でチャンスをものにした勝負強さと、気持ちを切らさなかった我慢強さ。また、ケガで欠場が続いていたジョーダン・バチンスキーが1戦目に約12分間の出場で12得点と効率良く働いたのは好材料だ。

 3連勝中の北海道は、今季まだ1つも勝っていない栃木を破れば波に乗れるはず。我慢を継続する集中力と勝負どころでの思いきりの良さを、栃木相手にも発揮できるか。

文=吉川哲彦

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