残留プレーオフのもう1つのカードは、秋田ノーザンハピネッツvs横浜ビー・コルセアーズ。今シーズンの秋田は外国籍選手の得点とリバウンドが安定せず、大黒柱である田口成浩への警戒を分散できなかった。アルバルク東京に連敗した最終節も、3点差で敗れた1戦目では田口がわずか3得点。2戦目は田口が12得点を挙げながらもチーム全体でわずか52得点にとどまった。また、2戦目を欠場したレオ・ライオンズの状況も気になるところだ。
対する横浜は、細谷将司の台頭などで得点力が安定し、シーズン前半は中地区5位ながらも、4位と少ないゲーム差で推移した。しかし、得点源が徐々に封じられるようになると、その1人でもあるジェイソン・ウォッシュバーンの故障欠場などで急降下。青木勇人ヘッドコーチの更迭で事態の打開を図るも、逆にその後2勝15敗と“借金”が膨らんでしまい、中地区最下位に転落。ただ、最終節は新潟アルビレックスBBを相手に連敗したが、1戦目は残り2秒で同点に追いつく粘りも見せた。
今季の対戦は秋田がホームで2勝しているが、2戦ともウォッシュバーンが不在。そのインサイドアタックを止めることができなければ、ホームといえども秋田も安泰ではない。
文=吉川哲彦