栃木は決戦に向けてロシターら主力万全、9連勝中の千葉は天皇杯の再現へ

 クォーターファイナルの中でも特に注目度の高い好カード。栃木ブレックスと千葉ジェッツのどちらかが初戦で姿を消すのだから、勝負の世界はシビアだ。栃木は最終節の仙台89ERS戦を1勝1敗で終え、リーグ全体の2位でチャンピオンシップに進むこととなった。2戦を通じて主力の出場時間を制限し、1戦目はジェフ・ギブスを、2戦目はライアン・ロシターをベンチから外した。昨シーズンのNBLプレーオフは、ロシターの試合中の負傷が影響して敗れ去ったという苦い記憶があるだけに、CSを見据えてコンディション調整を優先した格好だ。

 千葉は惜しくも東地区2位奪取ならず、ワイルドカード枠でのCS進出。とはいえ、最終節のレバンガ北海道戦も取りこぼすことなく、9連勝でレギュラーシーズンを締めくくった。こちらは、富樫勇樹タイラー・ストーンら主力がフル回転している。レギュラーシーズンは栃木が2連勝で先手を取ったが、その後はオールジャパンを含めて千葉が5勝2敗と形勢逆転。最後の直接対決も千葉が敵地で連勝した。

 千葉としては、栃木戦の快勝から優勝まで駆けあがったオールジャパン(天皇杯)の再現といきたいところ。栃木は、この戦いですべてを出し尽くすくらいの強い意志が必要だ。

文=吉川哲彦

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