来シーズンの運命を決する過酷な残留プレーオフ。1回戦を勝ち抜いたのはともに中地区の富山グラウジーズと横浜ビー・コルセアーズだ。一発勝負で行われる2回戦の勝者はB1残留、敗者は入替戦に回ることになる。
富山は、ホームに迎えた仙台89ERSを連勝で退けた。2戦ともリバウンドで優位に立ち、相手の外国籍選手3人のオフェンスをしっかりと止めた。ドリュー・ヴァイニーが2戦合計51得点と爆発し、岡田優も2戦とも2ケタ得点と好調を維持している。不安材料があるとすれば、1戦目で1本も決まらなかった3ポイントだ。
対する横浜は、劇的な結末で秋田ノーザンハピネッツに引導を渡した。アウェイという不利な状況ながら、1戦目は3点差で競り勝った。2戦目は第4クォーターに秋田の逆襲に遭って1点差で敗れ、続く3戦目も最初の5分間で7点のビハインド。苦しい展開だったが、最後に川村卓也が2点差をひっくり返すブザービーター3ポイントを沈め、1回戦突破を決めた。
レギュラーシーズンは3勝3敗の五分ながら、直近の対戦は富山が連勝している。ただし、クラッチシューターの本領を発揮している川村の存在はやはり脅威。試合の序盤から少しでも点差を付け、川村の見せ場を作らないようにする必要がある。
文=吉川哲彦