5月19日にB1残留プレーオフ 2016-17の2回戦が国立代々木競技場第二体育館で行われ、横浜ビー・コルセアーズが富山グラウジーズと対戦した。
第1クォーター残り3分2秒、ジェフリー・パーマーの3ポイントシュートが決まり横浜はようやくチーム初得点を挙げた。この時点でスコアは3−15。結果的にこのビハインドが最後まで重くのしかかった。
もっとも一度は、ほんの短時間ながら試合をひっくり返しリードを奪う場面もあった。第3クォーター残り2分4秒、高島一貴のレイアップで47−46とし、アリーナはこの日一番の盛りあがりを見せた。しかし、以降は富山に試合巧者ぶりを見せつけられ、71−79とセーフティな展開で逃げきられた。
B1残留を懸けて行われた一戦は、横浜が後半に猛追を見せるも、最後はリーグ戦でも上位に立った富山に軍配が上がった。
試合後の記者会見に参加した横浜の尺野将太ヘッドコーチ、山田謙治、川村卓也は敗因に、試合序盤で一方的に点差を広げられたことを挙げた。尺野HCは「出だしでシュートが決まらず、そこで付けられた点差を、チームとしてリカバーできなかった」と述べ、川村も相手の激しい守備に対し、「若干引いてしまった、受けてしまったのが良くなかった点。ああいうアグレッシブなディフェンスは、うまく利用することができれば相手のファウルがかさむ。そこでリズムを崩せたら相手を引かせることができた」と反省を口にした。
エースの川村はこの試合、まさかの大ブレーキだった。B1残留プレーオフ1回戦、秋田ノーザンハピネッツ戦で神懸かり的な活躍を見せながら、富山戦では最初の10分間でフリースロー2本のわずか2得点にとどまり、続く10分間も無得点に終わった。最終的には2ケタ得点に乗せたものの、流れの中から17本のシュートを放ち、ネットを揺らしたのは3回。チームを勢いづかせることができなかった。
本人も開口一番、「出だしで自分がリズムを持ってこられなかった」と悔やんだ。「イージーなシュートを外したり、僕の出来がチームに影響してしまった」。それでも勝負どころでバスケットカウントを奪い、追いあげムードの第4クォーターで3ポイントを決めるなど随所に存在感を発揮した。
5月28日に行なわれるB1・B2入替戦においても、川村の活躍は欠かせない。本人もそれを自覚し、シーズン最終ゲームへ気を引き締める。「今シーズンのビーコルの集大成をしっかり出した上でB1に残留したい」。横浜の未来は1週間後に決する。