6月1日、アルバルク東京の林邦彦代表取締役社長、伊藤拓摩ヘッドコーチ、選手を代表して伊藤大司キャプテン、そしてマスコットキャラクターのルークが、東京都渋谷区の長谷部健区長を表敬訪問し、終了したばかりのBリーグ2016-17シーズンの戦いぶりについて報告した。
伊藤HCは「変化の年」という言葉を用いて、チーム全体の“マインド”の成長を強調。新シーズンにつながる1年になったと力強く語った。
「今年は変化の年と言える1年でした。昨年まで、コーチ陣や選手にはどこか企業チームのマインドがあり、ただただ『勝てばいい』という雰囲気の中でやっていた感があります。それが今シーズン、特に終盤の頃には“みんなで一緒に戦っている”という雰囲気がコート上からにじみ出てきた。企業チームからプロチームに変わったと感じられた瞬間でしたね。敗れはしましたが、最後の試合はバスケットの内容も素晴らしかったし、ファンの皆さんが一体となってシーズンの中で一番すごい応援をしてくださった。そういう意味では、次につながるシーズンであり、もっともっと強くなって盛りあげていけたらと思いました」
伊藤キャプテンも多くの声援がプラスに作用したと話す。ファンの存在をダイレクトに感じられる環境は、選手たちの精神面を変えていったという。
「ファンの方の声援や試合を見に来ていただける方の人数は、昨シーズンと比べて明らかに増えました。毎試合毎試合、ファンの声援を直に感じられるようになり、アルバルクにとってはプラスになった初年度でした。試合に負けた後、昨年までは自分たちだけで悔しがっていたところがありましたが、今シーズンは『せっかく応援に来てもらっているのに』、『情けない試合をした』とファンの皆さんのことを思ってプレー面以外にも反省するようになり、昨年と比べて敗戦の受け止め方がずいぶん変わりました。結果を残せずに悔しい思いをした部分はありますが、こういった面も含めプラスかマイナスかで見たら、確実にプラスのシーズンだったと個人的には思っています」
Bリーグ1年目を振り返りつつ、主将の視線は早くも2シーズン目に向けられている。一選手として、チームとして、そしてリーグとして必要なこととは――。
「2年目というのはすごく大事な時期。1年目と違い、2年目ということで初年度と比べると注目を浴びにくいところもあると思います。そこは選手が結果を残し、『あの選手のプレーはすごい!』と注目を集めなければいけないし、チームとしても新しい方法でお客さんを集めなければいけない。そういう意味で、2年目は自分としても、チームとしても、そしてリーグとしても1年目と同じことをしていてはダメだと思うし、もっと工夫して盛りあがるようにしていかなくてはならない。個人的にはもっとうまくなって、チームに貢献していきたいと思っています」
Bリーグの歴史的一戦を戦い注目を浴びたA東京だが、レギュラーシーズンは44勝16敗で終え、チャンピオンシップはベスト4。新リーグ2シーズン目での躍進に期待したい。