オフェンスからリズムを作りたい両軍、どちらがゴールにアタックする姿勢を徹底できるか

 同じ星数で並んでいた三遠ネオフェニックスとの直接対決で、1戦目を7点差で制して中地区2位に浮上した富山グラウジーズ。しかし2戦目は26点もの大差で落とし、再び三遠と星数で並んだ。後々の順位争いを考えると、得失点差で差がついてしまったのは悔やまれるところだ。

 序盤から富山らしからぬロースコアな展開となった1戦目は、いつもどおり攻守にフル回転した宇都直輝の活躍で三遠をかわした。2戦目はその宇都が8個のターンオーバーを犯してしまったのが響き、得点が今季初の50点台に落ちこんだ。

 一方、尺野将太アソシエイトコーチが指揮を執った横浜ビー・コルセアーズは、栃木ブレックスに連敗してリーグ全体の最下位に転落した。2戦ともターンオーバーが多い上に、2ケタ得点を挙げた選手が1戦目と2戦目で全く同じ顔ぶれ。ただ、1戦目の後半は粘り強く食らいつき、決して悪くない戦いぶりであったことも確かだ。

 富山と横浜の決定的な差は3ポイントだが、実はフリースローは横浜のほうが1試合平均で約4本多く打っており、リーグ全体でも3番目に多い。ゴールにアタックする姿勢を徹底すれば、リーグで最もファウルの多い富山を慌てさせることができるはずだ。

文=吉川哲彦

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