黒星が8つも先行している状態ながら、劇的な勝利が多い今季の新潟アルビレックスBB。前節のシーホース三河戦は、1戦目こそ畠山俊樹の17得点も実らず6点差で苦杯を喫したが、我慢強いディフェンスを見せた2戦目はダバンテ・ガードナーのブザービーターで制し、大きな1勝をもぎ取った。庄司和広ヘッドコーチがこだわりを見せる“旧NBL勢”からの白星もこれで5つ目となり、昨季を上回った。何より、昨季からその強さを思い知らされてきた三河を破ったことは自信になったはずだ。
対する横浜ビー・コルセアーズは、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに2戦とも1点差という悔やまれる連敗。1戦目は細谷将司が13得点8リバウンドと奮闘し、残り30秒で1点差に迫りながらもあと一歩届かず。2戦目は満田丈太郎と田渡凌の活躍で最大24点のリードを奪ったにも関わらず、残り5秒で逆転される痛恨の展開だった。
ともに日本人選手の平均年齢が高いチームだが、前節は若手の躍動が目立った。新潟はこのところ影が薄い城宝匡史にそろそろ爆発がほしい。横浜では、ケガから復帰して徐々に出場時間が伸びている竹田謙に注目。キャリア豊富な選手の働きが勝敗を分けるだろう。
文=吉川哲彦