レギュラーシーズンも3分の2を消化し、順位争いがますます白熱するB1リーグ。第22節、横浜国際プールで行われた横浜ビー・コルセアーズと新潟アルビレックスBBの2戦目は、前日に3点差で逃げきった新潟がこの日も95-91というハイスコアゲームを制した。
試合の入りで新潟はリズムに乗れず、ハシーム・サビート・マンカのミドルシュートなどで先行されるが、ダバンテ・ガードナーと五十嵐圭の3ポイントでついていき主導権を渡さない。そして、サビートが2つ目のファウルでベンチに下がった隙を突き、ガードナーに代わって入ったラモント・ハミルトンがオフェンスリバウンドを押しこんで14-13と逆転に成功。
第2クォーターに入ると前日32得点の川村卓也の連続得点で逆転されるが、すかさずコートに戻ったガードナーが得点を重ねて押し戻す。しかし、横浜がフルコートプレスを仕掛けてきた辺りから流れが傾き、細谷将司の3ポイントで逆転を許して31-35の4点ビハインド。
前半を終えてガードナーが3ファウルという苦しい状況で、第3クォーターはハミルトンが攻守に奮起。さらに、前半3得点のみだった五十嵐が得点を量産。城宝匡史の3ポイントや遥天翼の果敢なアタックもあり、このクォーターは35得点と持ち前のオフェンス力で66-58と8点リードを奪った。
第4クォーターはジェフリー・パーマーの3ポイントなどでクロスゲームに持ちこまれ、さらにはファウルトラブルにも陥り、劣勢に立たされる。それでもガードナーのパワープレーで喰らいつくと、残り1分を切ったところで五十嵐の3ポイントで再びリード。最後は池田雄一のバスケットカウント3ポイントも飛び出し、新潟が接戦をしっかりと勝ちきった。
5連勝で借金を「4」まで減らした新潟の次節は、新潟を上回る6連勝で中地区2位に浮上した三遠ネオフェニックス戦。ディフェンス力のある三遠に対し、庄司和広ヘッドコーチは「外国籍選手がアウトサイド寄りなので、それに対してディフェンスの約束事をしっかりしていかないといけない」としながらも、「前回の対戦も2試合ともロースコアのクロスゲームだった。できればハイスコアゲームに持っていけるように策を練っていきたい」と、持ち味のオフェンス力を活かした新潟のペースに巻きこみたい構え。
中地区の順位争いを占う大一番で、三遠を止めて自らの勢いを加速できるか要注目だ。
文=吉川哲彦