3月18日に青山学院記念館で行われたB1リーグ第23節第2戦のサンロッカーズ渋谷vsシーホース三河は3369人と2018年に入って最多の観客が詰めかけた。試合は惜しくも中地区首位を独走する三河に77-81で敗れたものの、クラブカラーの黄色に染まった会場は大歓声に包まれた。
SR渋谷は、前日17日を含めた第23節を『SHIBUYA SHOOTOUT』と称して開催。イベントのロゴを施した応援Tシャツ付チケット販売の販売、ライブペイントデュオの「DOPPEL」とコラボしたラッピングトラックが渋谷区内を走行する『サンロッカーズBig Rig』とSNSによるキャンペーン展開など、様々な仕掛けが施されていた。
さらにSR渋谷はイベントに先駆けて一般社団法人日本記念日協会からの認定を受け、Bリーグクラブではじめて「記念日」を制定。3月6日を“サンロッカーズの日”としていた。
㊗️Bクラブ初✨記念日認定㊗️
本日3月6日が
『#サンロッカーズの日』に認定‼️「サン(3)ロッ(6)カーズ」と読む語呂合わせより、一般社団法人日本記念日協会より #記念日 認定を受けました👏😆🎶また登録を記念し2つの大きなニュースが…💡発表をお楽しみに🐻💛#Bリーグ #バスケ #今日は何の日 pic.twitter.com/whq88G75Os
— サンロッカーズ渋谷 (@we_r_sunrockers) March 6, 2018
SR渋谷の宮野陣事業統括部長は「サンロッカーズの日」を制定の経緯についてこう説明してくれた。「もともとファンの方々の間で、“サン(3)ロッ(6)カーズ”の語呂合わせで『3月6日はサンロッカーズの日だよね』という話があったんです。Bリーグが開幕してさらに多くの人がそのエピソードを認知してくださったので、それであれば記念日として認定してしまおうと思ったのがきっかけです」。Bリーグ初の記念日制定は、古参ファンから「逆輸入」のアイデアだったのだ。
今回初開催の『SHIBUYA SHOOTOUT』との関連性について宮野部長は「実は以前から『SHIBUYA SHOOTOUT』のベースになるイベントの構想は存在していました。実行に向けて計画していくうちに、“サンロッカーズの日”と重なる時期になりそう、ということになったので、せっかくであれば同時期にすることで両方のコンテンツを最大化していこうと調整してきました」と語り、SR渋谷ファンをはじめBリーグファン、地域社会に3月を“サンロッカーズの月”としてインパクトのあるものとしたいという狙いが感じられた。
さらにイベントの意義ついて、「我々はプロバスケットボールという興業を渋谷区内で行っていくにあたって、試合を開催していくだけでなく、いかに地域に貢献していくか、バスケットボールをとおして渋谷に根差していくことを目指しています。今回のようなイベントを開催することで、バスケットボールを活用したエンターテイメントを渋谷に提供していきたいと思っています」と、クラブ発のイベントとして、SR渋谷自らが価値を創り出していくことができる企画であることを強調した。
大きな目的を持ってスタートした『SHIBUYA SHOOTOUT』だが、将来像はどういったものなのか。「ゆくゆくは『観る、する、応援する』バスケットボールイベントというものを提供していきたいです。プロスポーツが地域に還元する日があっても良いのではないかと思いますし、試合にご招待するだけではなく、様々なイベントを通じて、地域の皆さんが毎年心待ちにしてくれるような日にしていきたいです」(宮野部長)
SR渋谷だけでなく、Bリーグそのものの認知向上、バスケットボールの楽しさを感じてもらう——。 バスケットボールの普及、啓蒙にもつながるイベントとして、『SHIBUYA SHOOTOUT』は第一歩を踏み出したばかり。2018年を種まきに、来シーズン以降どんな進化を遂げ、渋谷にシナジーをもたらしていくのか、今から楽しみでならない。
文=山口晋平