やっとの思いで西地区最下位から抜け出した西宮ストークスも、前節は京都ハンナリーズに96失点の完敗。オフェンスではハーバート・ヒルの得点が安定し、道原紀晃は2月以降の15試合で1ケタ得点が2度のみとますます冴えてきている。この日は岡田優が19得点と存在感を示したことでチームも78得点まで伸ばしたが、道原の後に続く日本人選手が出てこないとオフェンスが停滞してしまうのが現状。そして今節は島根スサノオマジックとの直接対決。敗れれば再び最下位に逆戻りとなる、西宮にとっては正念場だ。
その島根は、滋賀レイクスターズを相手に粘りは見せたものの、徐々に突き放されて黒星。ジョシュ・スコットの穴はジーノ・ポマーレとアル・ソーントンが埋め、佐藤公威も2試合連続で2ケタ得点に乗せた。ここからはスコット不在の危機感をプレーに反映できる選手がさらに出てくる必要がある。
西宮が昨季B2王者の意地を見せるか、それとも島根が連敗を「21」で止めるか、プライドを賭けた戦いになる。西宮はやはり、道原と並ぶ柱として谷直樹の奮起が不可欠。島根では、6試合欠場から復帰した渡邊翔太がシーズン前半の活躍を思い出さなければならない。
文=吉川哲彦