3月30日に墨田区総合体育館でB1リーグ第26節第1戦が行われ、東地区6位のサンロッカーズ渋谷が同4位の栃木ブレックスと対戦した。
ホームのSR渋谷は最初の10分間を15−16と互角の展開で終えたが、ともにオンザコート1の第2クォーターに突き放される。198センチの満原優樹が相手ビッグマンの竹内公輔とマッチアップを繰り広げ、開始1分28秒に同点に追いついたが同1分59秒からの3連続失点で20-27。完全に主導権を握られると、ライアン・ロシターの3ポイント、田臥勇太の連続得点で点差を広げられ、終了間際には渡邉裕規に3ポイントを決められた。
19点ビハインドで迎えた第3クォーターもミスが目立つ展開。得点を奪ってもターンオーバーで相手に速攻を許し、28日に敵地で戦ったレバンガ北海道戦の疲労の影響からか動きが重い。満原の8得点もむなしく、44-66でこの10分間を終えた。
最終クォーターは残り4分24秒にベンドラメ礼生がファウルアウト。ゴールにアタックできる貴重な戦力を失ったチームは、点差を縮められないまま64-87で敗戦。第24節第2戦で10試合ぶりの白星を手にしたが、波に乗りきれず再び2連敗を喫した。
試合後、栃木の安齋竜三ヘッドコーチが「チームで決めていることをやれている時間が多かった」と自信あり気に話したのとは対照的に、勝久ジェフリーHCは肩を落としながら静かに口を開いた。
「いろいろな部分での1対1のバトルで負けた。一つひとつのボールプレッシャー、リバウンドをはじめ、アタックできずに外だけになったり、アタックしてもボールを取られたり、とにかく1対1でやられた印象がある。栃木さんのファイト、エネルギー、ルーズボールに飛びこむ姿勢など、もっと見習わないといけない部分がたくさんあった」
また、イージーレイアップを決められず、簡単なパスミスが散見された要因は「気持ち」だという。「相手の気持ちに押されている。負けがこんでいることもあるが、基本的な技術が発揮できていない」
今季のチームはディフェンスに重きを置いているが、直近10試合は平均82.3失点と低調。指揮官は「オフェンスでアタックできないと(ディフェンスで)悪循環になる」と明かし、「1対1のバトル、もらいたいところでボールをもらう、アタックできるところでアタックする、フィニッシュまで持っていく」ことが必要だと説いた。
23勝25敗で東地区最下位に沈んでいるとはいえ、2季連続となるチャンピオンシップ出場を諦めたわけではない。10月下旬から11月にかけて10連勝を達成した時のような「一体感」(勝久HC)を持ち、「前を向いて気持ちを強く持ってやるしかない」と指揮官は意気込んだ。
【試合結果】
サンロッカーズ渋谷 64-87 栃木ブレックス(@墨田区総合体育館)
SR渋谷|15|11|18|20|=64
栃 木|16|29|21|21|=87