栃木ブレックスは突き放すチャンス、レバンガ北海道は攻守において高い集中力を保てるか

 最下位転落の可能性もあったサンロッカーズ渋谷戦で、栃木ブレックスは昨季王者らしい勝負強さを発揮。1戦目は第2クォーターで一気に差を広げ、23点差の勝利。8得点以上が7人で計87得点と抜群のオフェンスバランスが光ったほか、ライアン・ロシターがトリプルダブルまであと2アシストという活躍を見せた。ロシターは2戦目でも3ポイントで相手の反撃ムードをことごとく断ち切る試合巧者ぶり。また、チーム全体でディフェンスの意識が高く、2戦とも相手を64得点に抑えている。

 これで栃木はSR渋谷に4勝差をつけ、今節は3勝差のレバンガ北海道を突き放すチャンス。その北海道、前節の千葉ジェッツ戦は2戦とも100を超える失点で連敗。1戦目は27アシストを記録しながらも、20個というターンオーバーの多さとフィールドゴール成功率の低さが響いた。2戦目は88得点を挙げたが、ターンオーバーは1戦目からさらに3個増えてしまった。

 北海道はディフェンスの改善も不可欠だが、ルーズボールへの執着心が高い栃木に対してオフェンスでも一瞬の隙も見せてはならない。連動性のあるオフェンスの精度をより高め、栃木のディフェンスに風穴を開けることができるか。

文=吉川哲彦

モバイルバージョンを終了