チームの運命を変える残酷な戦いが開幕。「B1 残留プレーオフ 2017-18」、昨季に続いての出場となった横浜ビー・コルセアーズと、B1昇格初年度の西宮ストークスが5月11日、横浜文化体育館で激突した。
立ちあがりは両者とも重く、なかなかシュートが決まらない。横浜がウィリアム・マクドナルドや佐藤託矢のオフェンスリバウンドから勢いをつかんだかに見えたが、西宮も出だしから積極的に狙っていた岡田優のシュートが決まり始め、一進一退の展開。道原紀晃の3ポイントで西宮が19-17とリードして第1クォーターを終える。
続く第2クォーター、西宮は道原がアンスポーツマンライクファウルを犯すなどミスが続くものの、横浜も3秒バイオレーションやオフェンスファウルで勢いに乗れず、再び重い展開。互いに走り合う時間帯もあったが、ここでも両者ともに決定力を欠き、試合はロースコアで進む。しかし、シュートを落とし続けていたドゥレイロン・バーンズが残り2分を切ったところから連続3ポイントで同点。谷直樹も続き、39-36と西宮3点リードでの折り返しとなる。
ハーフタイムが明けると、西宮の外国籍選手が本領を発揮。キャメロン・リドリーが体格を活かしてゴール下を制圧し、横浜はディフェンスで後手に回る。田渡凌が果敢に攻めて点差を縮めにいくが、リドリーに代わって入ったバーンズが外角シュートを連発。オンザコート1で194センチのバーンズが入ったことにより横浜はサイズで上回ったが、そのアドバンテージを活かしきれず、63-57と西宮のリードは6点に広がった。
迎えた第4クォーターも、ミスを重ねる横浜に対して西宮は着々と加点。岡田の3ポイントなどで最大12点差まで拡大する。横浜は川村卓也にボールを集め、川村もその期待に応えて得点を量産。残り40秒にはこの日29得点目となる3ポイントで3点差に詰め寄る。しかし、西宮はしっかりと時間を使った上でリドリーがタップダンク。さらにリドリーは直後の川村の3ポイントをブロック。残り1秒でジェフリー・パーマーが3ポイントを決めるも時すでに遅く、西宮が86-83と逃げきって第1戦を先勝した。
髙橋哲也ヘッドコーチ曰く「明日があるので、そこに集中するのみ。勝って次のステップに進みたい」。長く苦しかったシーズンも、あと1勝挙げればB1残留に大きく前進する。より激しいサバイバルゲームとなる第2戦、西宮に勝利の女神は微笑むか。
文=吉川哲彦