死力を尽くして終戦、1シーズンで大きな成長を遂げた永吉佑也「チームを誇りに思う」

欠場者が続出する中、ゴール下でチームを支え続けた永吉[写真]=B.LEAGUE

 5月13日、立川立飛アリーナにおいて、京都ハンナリーズアルバルク東京の「B.LEAGUE CHANPIONSHIP 2017-18」クォーターファイナル第2戦が行われ、69-78で京都は敗れた。

 前日の第1戦を落としている京都はこの日も力及ばず、準々決勝での敗退が決まった。ジョシュア・スミスに続きジュリアン・マブンガまでも出場停止となったこの第2戦。インサイドの外国人選手2人を欠く状況で、日本人センターの永吉佑也への負担は計り知れないものがあった。

 レギュラーシーズン終盤、ケガ人や出場停止選手が発生したチーム事情から、永吉のプレータイムも急増しており、まさに満身創痍で臨まざるを得なかった死闘のクォーターファイナル。より多くのプレータイムを求めて開幕前に川崎ブレイブサンダースから移籍した永吉だったが、「別に40分近くを求めてきたわけでもないので、それなりにっていうか(笑)」という冗談の中にも、いかに体力的に厳しいものだったかがうかがえる。「自分の体力のなさにちょっとがっかりしている」とコンディション作りの大切さを痛感しながらも「今日をスタンダードにしたら、20分とかの時にはもっともっと自分のいいパフォーマンスが出せるんじゃないかと思いました」と限界までやりきったからこそ見えてきたものがある。「(川崎では)パスをうまく回すとか、チーム内ではオフェンスの循環を良くさせるようなことばかり意識していて、自分がリングを向いていなかった」という同選手は「この1年でボールをキャッチした時にリングを見るという習慣がついた」と自らの意識の変化も感じていた。

 また、指揮官の浜口炎ヘッドコーチに対しては、初めは堅くてとっつきにくいイメージだったが、休みの日でもオフの日でも自分たちのことを考えてくれている温かい人柄に触れてすぐにそのイメージは剥がれたという。「選手たちのことを本当に我が子のように思っているというか。社会人としての良し悪しもしっかりとバスケットの中で教えてくれる。大人になったらなかなかそこまで教えてくれる人はいない。だからそういった部分でもすごく信頼している」と絶大な信頼を寄せている。この信頼関係の中で「やっぱり負けたことに関してはすごく悔しいですけど、チームとしてはしっかりと戦う集団としてゲームを戦えて、そこに関しては誇りに思っている」というチームへの誇りも芽生え、永吉は京都に不可欠な存在に成長した。

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