5月19日にウィングアリーナ刈谷で「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2017-18」セミファイナルの第1戦が行われ、アウェーのアルバルク東京が試合終了間際に追いつき、オーバータイムの末、ホームのシーホース三河を破った。
ティップオフ直後は互いに出方をうかがう重い展開となったが、三河のパスがスムーズに回り始めると、金丸晃輔の3連続得点などで一気に加点しリードを奪った。第2クォーターには松井啓十郎や西川貴之の控えメンバーも小気味よく点数を重ね、リードを広げて後半を迎えていた。
しかし、第4クォーター、A東京が三河の得点を6分間も抑えると、その間に11-0のランを見せて追撃。安藤誓哉の3ポイントシュートで追いつくと、オーバータイムではアレックス・カーク、ジャワッド・ウィリアムズ、田中大貴が攻め立て、逆転で第1戦を制した。
試合後、記者会見でプレスに対応した三河の鈴木貴美一ヘッドコーチは、「試合の入りは良かったが、フリースローが入らず、ミスから相手に得点を与えてしまった」と振り返った。第4クォーターの終盤に得点が止まった場面は、「ディフェンスからアーリーオフェンスを狙っていたが、相手のディフェンスがさらにプレッシャーをかけてきて、苦しいシュートを余儀なくなされた。またリードを守りすぎたきらいもあったと思う。もっと強気で攻める必要があった」と分析。「第4クォーターとオーバータイムでターンオーバーを6個も犯してしまっては勝てない。試合を通じてフロースローの確率が50パーセントと低く、リバウンドも取れなかった」と敗因に言及した。
スターターが30分以上もコートに立たなければいけなかった起用に関しては、「(控えメンバーが)後半になってリズムが作れず、スタートを引っ張ってしまった」と苦しい台所事情を吐露。「(明日は)ハードな戦いになるのは当然予想されるので、控えの起用もポイントになる」と、ベンチメンバーの奮起も促した。
それでも40分間はA東京にリードを奪われることなく試合を進められたことも事実。鈴木HCは「得点も60点台に抑えられ、ディフェンスが思いどおりにできた。第2戦は冷静に、パスではなくしっかりシュートで終われるようにオフェンスを修正したい。そして第3戦に臨めるようにがんばる」と、最後はリベンジを誓った。
文=入江美紀雄