悲願のB1昇格ならず…ゲームハイ25得点の中西良太「誇りを持って熊本に帰りたい」

25点中11点をフリースローで稼いだ [写真]=B.LEAGUE

 5月27日に横浜アリーナにて行われた「B1・B2入替戦 2017-18」において、B2リーグ所属の熊本ヴォルターズはB1リーグ所属の富山グラウジーズを相手に85-88で敗戦。悲願のB1昇格を達成することはできなかった。

 試合後、インタビューに応えた中西良太は「本当に勝たなければいけない試合だったんですけど……。率直に悔しい」と絞りだすような声で話した。

 この試合、中西はフリースロー11本を含むゲームハイの25得点で熊本のオフェンスをけん引。「自分のポジションでアドバンテージが取れていると思っていたので。積極的にアタックしていった結果、ファウルももらうことができた」と語る一方、「個人的にはいい内容だったが、負けてしまっては意味がない」と肩を落とした。

小原翼青木ブレイクをファウルアウトに追いやった [写真]=B.LEAGUE

 格上とされる富山に対しても攻守に圧倒的な存在感を示した中西だったが、1点差に迫った第4クォーター残り1分22秒にファウルアウト。「オンザコート2の時間帯(第2クォーター、第4クォーター)で、外国籍選手をマッチアップする際に我慢しきれなかった。フィジカル、技術両面でまだまだレベルアップが必要だと思った」

 懸命に戦い富山をあと一歩まで追い詰めた熊本だが、惜しくもB1昇格はならなかった。「震災があって、(一時は)チームが存続できるかわからなかったが、なかなか勝てない時からたくさんの地元の人に応援してもらった。今日も多くの人が横浜まで来てくれて、皆さんに恩返しするためにも絶対にこのチームでB1に上がりたかったが、少し力が足りなかった」と、震える声でブースターへの感謝を口にした。

 日本代表候補にも選出され、初のプレーオフ進出を決めたチームとともに大きなステップアップを遂げるシーズンとなった中西。「やってきたことは間違っていなかった。負けたが、誇りを持って熊本に帰りたい」と話し、目を真っ赤にしながらミックスゾーンを後にした。

文=山口晋平

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