「地域創造カンパニー」を理念に掲げるグローカルマーケティング株式会社主催の『トキっ子子育て応援フェア2018』が7月7日と8日の2日間、新潟市産業振興センターにて開催された。同イベントに、先日妊娠を発表したフリーアナウンサーの本田朋子さんを妻に持つ五十嵐圭(新潟アルビレックスBB)が参加。写真撮影やサイン会に応じ、子どもたちと触れ合った五十嵐に、バスケットボールや今後の子育てについて話をうかがった。
インタビュー=バスケットボールキング編集部
写真=清水正輝(グローカルマーケティング株式会社)
昨季は自分たちの力のなさを感じた
――Bリーグ2年目お疲れさまでした。シーズンオフの間はどのようにして過ごしていますか?
五十嵐 シーズン中のスケジュールがハードだったので、まずは体をしっかり休めることを意識しています。チームとの契約交渉などに臨みつつ、リフレッシュの時間にあてています。
――先日、チームとの契約延長が発表されました。在籍3季目はどのようなシーズンにしたいですか?
五十嵐 昨シーズンの目標でもあるチャンピオンシップ進出を、今シーズンも継続していきたいです。昨シーズンは最後までチャンピオンシップ進出を争っていましたが結果的には出場できず、自分たちの力のなさを感じましたし、ファンやブースターの方に申し訳なかったと思います。残念な気持ちにさせてしまったので、僕がここ新潟に来て3年目の今季は結果を求めていかなければいけないなと。まずは2年連続で達成できなかったチャンピオンシップ進出を目標にがんばっていきたいです。
――個人としてはキャリア通算6000得点、B1通算1000得点500アシストを達成しました。
五十嵐 1年目、2年目、3年目と少しずつステップアップしていきたいという思いがある中、まだ目標としている1試合平均15得点5アシストに届いていません(2017-18シーズンは平均10.6得点5.6アシスト)。平均5アシストには到達しましたが、得点が10点台だったのでもう少し伸ばしてチームに貢献したいと思っていて。今シーズンは平均15得点5アシストを達成できるように取り組んでいきたいです。
――平均15得点5アシストを個人的の目標にしつつ、クラブとしてチャンピオンシップ進出を目指すということですね。
五十嵐 自分はポイントガードですけど、得点を取ることをチームで求められていて。自分が得点を取ることでチームの勝利につながると思っています。そこは新潟で2シーズンやってきた中で感じていますし、今まで以上に強い気持ちを持ってやっていきたいです。
子どもがやりたいことをサポートできる親でありたい
――今回のイベントではサイン会と撮影会に参加しましたが、いかがでしたか?
五十嵐 シーズン中はファンやブースターの方と触れ合う時間があまりないので、オフシーズンにこのようなイベントに呼んでいただけるのはすごくありがたいことです。そこでバスケットを知らない方たちに、新潟には新潟アルビレックスBBというバスケットボールチームがあると知ってもらいたいです。また、今回のように子ども向けのイベントでは、子どもたちがバスケットボール選手になりたいと思えるような取り組みをしていきたいので、個人としても、チームとしてもこのようなイベントに参加できることは非常にありがたいです。
――先日、奥様の妊娠が発表されました。パパになるイメージはありますか?
五十嵐 少しずつ実感が沸いてきているところです。子どもを持つ、チームメイトや仲の良い選手と接している中、妻をサポートする大変さも見てきましたし、いざ自分自身がその立場になったら大変だと思いますけど、それをコートに持ちこまずオンとオフの切り替えをしっかりしたいです。これまでもオンとオフの切り替えをすごく意識してきましたので。今度はパパとして、妻と子どもを支えていかなければいけないですし、その中でプロバスケットボールプレーヤーとしての仕事をこなして、結果を残していけるようにしたいです。
――ご自身が子どもの頃、ご両親からどのような指導を受けていましたか?
五十嵐 鮮明に覚えていませんが、両親は自分がやりたいことに対してすごく応援してくれました。「あれしなさい」、「これしなさい」というより、自分がやりたいことをすごくサポートしてくれた思い出はあるので、自分が親になった時は子どもをサポートしてあげたいなと思います。成長していく中でやりたいことが増えてくると思いますが、スポーツなのか、それ以外なのかは関係なく、子どもがやりたいことをサポートできる親でありたいです。
――子どもにバスケをやらせたいという思いは?
五十嵐 バスケットをやりたいと言ってくれればもちろんうれしいですけど、特に無理やりやらせたいとは…。本人がやりたいことに興味を持ってくれれば一番いいですね。
子育てを楽しみながら妻と子どもと一緒に過ごしていきたい
――ご自身がバスケットボールに触れたきっかけを教えてください。
五十嵐 小さい頃から体を動かすことが好きだったので、近くの体育館やグラウンドで、バスケットに限らず野球などの球技だったり、陸上だったりいろいろなことに取り組んできました。バスケットは小学校高学年の時に出会ってすごく興味を持ち、中学校に入ってから本格的にやり始めました。子どもにも何かスポーツというか、体を動かすことに興味を持ってもらえたらうれしいです。
――ちなみに、男の子と女の子のどちらがいいですか?
五十嵐 特にないです。元気に、無事に生まれてきてくれるだけでうれしいです。
――奥様と子育てについて話していますか?
五十嵐 自分たちにとって初めての経験なので、出産が近づくにつれて少しずつそのような会話も増えてくると思っています。今はとにかく健康に過ごすこと、無事に産まれてきてくれることを願っています。
――自分がプレーしている姿を子どもに見せたいですか?
五十嵐 自分が30代前半頃までは考えられませんでしたが、現役を続けていく中、子どもを授かったので自分のプレーを見せてあげたいですし、見てほしいです。ベテランの域になってきていますが、子どもが、自分の親がプロバスケットボール選手だと少しでもわかるくらいの年齢まで現役を続けたいと思っています。新潟はバスケット以外にサッカーなどいろいろなスポーツが盛んな県で、スポーツを見る環境が整っています。様々なスポーツに触れさせながら、その中で自分の姿を見せることができればいいですね。
――最後に、バスケットボール、そしてプライベートの今後の目標を聞かせてください。
五十嵐 Bリーグが誕生し、いろいろな思いを持って故郷の新潟に帰ってきましたが、まだ何も恩返しできていません。新潟のスポーツ、バスケットボールを盛り上げたいという思いがあるのと同時に、僕はトップリーグでの優勝経験がないので、Bリーグで優勝を成し遂げたいです。プライベートに関してはこれから親になるにあたって、より自覚を持って生活していきたいです。子育ては初めての経験なので、楽しみながら妻と子どもと一緒に過ごしていければと思っています。