3シーズン連続でチャンピオンシップに出場する琉球ゴールデンキングス。チームの顔でもある岸本隆一はチャレンジャー精神を持ちながら悲願のチャンピオン獲得に向けて意気込んだ。
「成績を見たら西地区1位ですけど、決して順風満帆ではありませんでした。それでも西地区1位になれたのは誇れることだと思いますし、それを自信につなげていければと思っています。Bリーグが始まってから過去2シーズンはクォーターファイナル敗戦、セミファイナル敗戦という成績です。自分たちもそうですけど、応援してくれる人たちが次に期待するのがファイナルに進出して優勝という部分だと感じていて、それを成し遂げないといけないシーズンだと感じています。レギュラーシーズン同様、このCSも危機感を感じながらプレーできたらいいかなと考えています」
「B.LEAGUE QUARTERFINALS 2018-19」ではレギュラーシーズンの対戦成績こそ優位に立つものの、延長戦やラストショットでゲームが決まるなど大激戦を演じた名古屋ダイヤモンドドルフィンズをホームに迎え撃つ。彼らの勢いを非常に警戒しながら、「勢いを与えると一気に畳みかけてくるチームなので、その勢いをどう潰していくかがポイントです。変な話ですが、試合を見ている人にとっては抑揚のない内容でも、それが自分たちにとっては非常にいい事だと思っています。クロスゲームで我慢しながら、最後結果が付いてくるというイメージは今持っています」と激しい戦いを予想する。
悲願のチャンピオンに向けては、自身を含め、あの帰ってきた男がカギになると語った。「やはりキーになるのは(並里)成ですね、彼が乗ってくればチームも波に乗っていい空気感がチームに生まれるので。そして、自分自身で言うのも不思議ですけど、僕が流れを変えられればと感じています。チームがタフな時間帯で強引にでもスコアができればチームも助かりますし、強気という部分をチームに与えることができる。何が何でも自分がやらなくてはという想いです」
記念すべきBリーグ開幕戦以来の大舞台に立った“雑草軍団”は今、チャンピオントロフィーを掲げるために屈指の“タレント集団”に生まれ変わった。3度目の正直、彼らはここから強いハートを持って頂点に向かって走り続ける。
文=鳴神富一