4月28日に沖縄市体育館で行われた琉球ゴールデンキングスと名古屋ダイヤモンドドルフィンズによる「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19」のクォーターファイナル第2戦。初戦に敗れて後がない琉球だったが、後半に相手を圧倒して77-53で快勝した。
相手を突き放した第3クォーター、チームに流れを呼びこんだのは古川孝敏だ。試合開始10秒に並里成のアシストから3点差に詰め寄る長距離砲を決め、「気持ちが乗った」。「やってやろう」の思いでその後も次々とリングを射抜き、この10分間だけで4本の3ポイントを含む16得点を叩きだした。
「5人全員がオフェンス、ディフェンスにおいて意志統一できていて、それが流れにつながった。決して誰がどうではなく、5人全員で戦えたと思う。みんなが信頼してパスを出してくれたり、ノーマークを作ってくれたりした。自分が決めるという思いをより一層強く持っていたし、それが結果に出て良かった」
もっとも、古川はディフェンスでも貢献。相手エースの安藤周人を徹底マークし、3ポイントを一度も決められなかった。「基本的にこっち(ディフェンス)のほうが大事なので。彼に気持ちよくプレーさせないことが大事だった」。また、チーム全体でも古川や橋本竜馬を筆頭に激しいプレッシャーを掛け続け、相手に自由を与えず。「自分たちが求めていたスタンダード」(古川)のディフェンスで後半をわずか18失点に抑えこんだことも勝因の一つだろう。
シリーズを1勝1敗のタイに持ちこみ、29日の第3戦に突入。栃木ブレックスの一員として初年度のファイナルでMVPを獲得するなど大舞台に強い古川は「勝つしかない。チーム全員で戦えれば」と力強く意気込んだ。