3Qでディフェンスリバウンドを着実に奪い、栃木のセカンドチャンスを封じる
5月4日、千葉ジェッツはホームの船橋アリーナで栃木ブレックスとの「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19」のセミファイナル第1戦を行い、75-67で勝利を収めた。
両クラブによるシリーズの中で注目ポイントの1つとなったのは、千葉が誇るビッグマンたち(ギャビン・エドワーズ、マイケル・パーカー、ジョシュ・ダンカン)と、栃木のライアン・ロシター、ジェフ・ギブス、竹内公輔という強力なインサイド陣によるリバウンド争い。
前半終了時におけるリバウンド数は千葉の20本に対して栃木が16本と、千葉がわずかにリード。そして第3クォーターの10分間で、千葉が16-9と差をつけたことは、この試合における分岐点の1つになったと言っていいだろう。
後半序盤。エドワーズはショットを放った際、マッチアップしていたロシターのあごに肘が入ってしまい、アンスポーツマンファウルを宣告されてしまう。栃木はその後、ロシターが出場時間を制限しながらプレーすることとなったのだが、エドワーズはリング下で着実にディフェンシブ・リバウンドをもぎ取り、栃木にセカンドチャンスを与えない堅実な働きぶりでチームを後押し。このクォーターで千葉が19-11とリードを広げるきっかけを作った。
この試合で25分51秒プレーしたエドワーズは、11得点に加えていずれもチームトップとなる11リバウンド2ブロックをマーク。「個人的に、自分のパフォーマンスには満足していないところはあるんですけど、チームとして後半しっかり戦えたと思います」とエドワーズ。
ギブスにゲームハイとなる16リバウンドを奪われたものの、千葉はリバウンドの合計本数で49-39とし、栃木を上回った。「できることをしっかりとやり続けてプッシュし続けていくというのは大事なので、それをした結果だと思います」と振り返ったエドワーズの11本を筆頭に、千葉はパーカーが10本、ダンカンが7本を記録。大野篤史ヘッドコーチ(HC)も試合後、「持ち味をしっかり出してくれたと思います」と、リバウンド争いで優位に立った殊勲者たちを称賛。
また、エドワーズの得点は11だったものの、ディフェンシブ・リバウンドを奪ったあとに機動力を活かし、自らボールプッシュしてゴールへ突進していくプレーも光り、両チーム最多となるフリースロー試投数(8本)を記録。このボールプッシュについては「相手に渡さないことでプレッシャーをかけられると思うんで、意識してやるようにはしています」とエドワーズは言う。
栃木が誇るタフなディフェンスを前に、なかなかショットを決めることができない場面もあったが、得点面だけでなくディフェンスやリバウンド、ボールプッシュなど多くの面でチームに好影響をもたらすエドワーズは、千葉の勝利に不可欠な存在である。5日に行われる第2戦でも、持ち前のオールラウンドなプレーで活躍することが期待されているに違いない。
文=秋山裕之