日本バスケットボール協会(JBA)は9月18日、3x3日本代表チームの今後の強化体制に関する記者会見を実施した。
2020年東京オリンピックの新種目に採用された3x3。新たにトーステン・ロイブル氏がディレクターコーチ兼ヘッドコーチに就任し、長谷川誠氏がアソシエイトコーチ、大神雄子氏がサポートコーチを務める。
会見に出席した東野智弥技術委員長は、若手の育成手腕があり、「FIBA U19バスケットボールワールドカップ2017」で男子日本代表を10位に導いたロイブルHCを「日本に根付いていて、世界とつながっている方。日本のことを理解している」と評価。「世界レベルの選手キャリアを持ち、スキルにも精通している」(東野)長谷川氏と大神氏の2人について「彼らの経験は、今の選手たちに日本の弱さを指摘して指導できるものであり、それぞれ将来的に3x3を引っ張って行く存在になってほしい」と期待を寄せた。
ロイブルHCは次のように意気込みを語った。
「このような仕事に任命していただいたことを誇りに思います。自分は日本を第二の祖国と呼んでいますが、その中のエリート選手を育て、オリンピック選手にするのはやり甲斐がある仕事です。自分としては、プロのレベルでも、ユースレベルでも、5人制ではある程度の成績を残せたと思っていて、3x3に飛び込むのは非常に難しい決断でした。しかし、自分なりに 3x3を調べていくうちに、これは非常に魅力的な世界だと思うようになりました。自分にとっても素晴らしい仕事に携われると思い、決断しました」
「直近の大きな目標は東京オリンピックでメダルを獲ることですが、さらに3x3を勉強していくと、3x3の強化に取り組むことで、結果的に5人制にも大きな効果を与えられ、世界で通用するレベルの選手たちを育成できるのではないかと思います。日本の場合、とくに大型選手の育成が課題ですが、大型選手はえてしてスペースをうまく作れなかったり、世界で通用するレベルまでは使いこなせていないのが現状です。しかし 3x3は個人がプレーするためのスペースが5人制以上にありますから、大型選手が3x3をプレーすることで、バスケットボールの楽しさも感じられると思いますし、将来に向けても活用できると思いました」
「幸いなことに、5人制から完全に離れるわけではなく、U15カテゴリーは引き続き指導することになっています。将来、(八村)塁(ゴンザガ大学)や(渡邊)雄太(メンフィス・グリズリーズ)に匹敵するような選手を、3x3を通じて育成できると、楽しみに思っています」
その他、強化活動日数の増加、強化活動となる大会の活用など「世界と戦えるチーム強化」体制の確立や、3x3.EXEに世界の有力なチームを招へいするなどの連携も視野に入れ、“オールジャパン”で強化に臨む姿勢を示した。