来夏開催される東京オリンピックに向けた3x3男子日本代表の強化活動の一環として、11月16日~19日にかけて第1次強化合宿が行われている。練習は公開されなかったが、18日の練習後にメディア対応を実施。トーステン・ロイブルディレクターコーチ(DC)と選手が出席した。
今年の2月以来、約9カ月ぶりに行われた代表合宿。ロイブルDCは冒頭「今回の合宿は、3x3の所属選手やBリーグ所属選手、3x3を経験したことのない選手など多くの選手を呼びました。誰がターゲット選手になるのか、現状を把握しているところです」とコメント。「きちんとルールを理解していない選手もいたので、1日目はルールの理解に時間が掛かりましたが、2日目はそういうことはなく、全く違ったクオリティーの練習となり、すごくいいゲームができました」と手応えを語った。
今回、鈴木慶太(TOKYO DIME.EXE)や齊藤洋介(UTSUNOMIYA BREX.EXE)、など国際大会で多く経験を積んでいる選手を招集したが、「東京五輪が1年延期となったことで、もう一度選手の実力を判断しないといけない。公平さを保つために呼びました」と意図を説明。「選択肢は非常に難しくなりましたが、彼らの経験がチームにとって有効ということが見えてきました」と話した。その上で、「できるだけ早くチームを決めて国際大会を戦っていかないといけないため、来年の春頃には選考を終えたいと思っています」と今後の展望を語った。
初めて3x3の代表候補合宿へ招集されたアイザイア・マーフィー(広島ドラゴンフライズ)は、「(今回呼ばれたことは)自分にとってものすごくいい機会だと思っています。3x3と5対5はだいぶ違うので、非常にいい経験をさせてもらっている」とコメント。試合の展開の速さやコートの大きさなど5人制とは異なる点が多く、「フィジカルコンタクトもある程度許してくれるので、今後アジャストしていかないといけない」と語った。
自身初となる3x3代表合宿。様々な面で苦労していると明かすマーフィーだが、ある先輩が手助けをしてくれているようだ。
「アイラ・ブラウン選手(大阪エヴェッサ)には相当助けてもらっています。日本、アメリカ両国で経験があるので、どういったことが違うのか詳しく教えてくれました。彼の助言は非常に参考になっています」
これまで本格的なプレー経験はなかったが、「東京オリンピックで出場するチャンスは自分にあるのか、ということを考えた時に3x3ならチャンスがあるということなので、それなら参加しようと考えた」と明かし、「東京オリンピックにはぜひ出たいと思っているので、選考に残れればすごいことだと思う」と思いを語った。
ベテランの齊藤も取材対応。「前回の合宿も参加させてもらいましたが、自分は3x3専門の選手なので、日本代表が海外の選手に勝つために何が必要かということを考えてきた。初日にみんなへ3x3ではこういうところを重視したほうがいいということを伝えましたが、吸収力がものすごく高く、落とし込む能力がある選手がいるので、前回の合宿よりもしっかりと特化したことをできたと思う」と話した。