1月9日に第92回天皇杯・第83回皇后杯(オールジャパン2017)の男子決勝が国立代々木競技場第一体育館で行われ、千葉ジェッツ(Bリーグ7)が川崎ブレイブサンダース(Bリーグ1)に88-66で快勝。チーム初タイトルとなるオールジャパン優勝を果たした。
千葉は得意とするスピーディーなバスケットを展開。自分たちから仕掛けてゲームを作り、川崎の牙城を崩した。一方の川崎はエースのニック・ファジーカスが27点を挙げるも、シュート成功率50パーセント以下と調子が上がらず、チームとしてもリズムを生みだせなかった。
試合は千葉がマイケル・パーカー、富樫勇樹の連続得点で先行。すぐさま川崎のライアン・スパングラーの連続ポイントで同点に追いつかれるも、今度はヒルトン・アームストロングがダンクをぶちかます。すると川崎は篠山竜青の3ポイント、スパングラーもダンクを繰りだし応戦。中盤あたりから川崎のディフェンスが機能し始め、千葉は少しずつリードを許したが、富樫が3ポイントを決めて逃げきりを許さず。取って取られての見応えある10分間は17-19の千葉2点ビハインドで終えた。
第2ピリオドは一転してディフェンス合戦となる。激しい守備によって両チームともにミスが出始め点が伸びず、最初の4分を終えて21-21。ところが直後に千葉のタイラー・ストーンの得点で千葉が逆転、続けてアームストロングの得点で4点差が付き、川崎はたまらずタイムアウトを取った。それでも流れは変わらず、阿部友和の3ポイントで7点差。その後も小野龍猛の3ポイントやストーンのダンクが決まり33-23。川崎は2回目のタイムアウトを取ったが、状況を変えるまでには至らず、前半は36-26で千葉が大きなアドバンテージを得た。
第3ピリオドも富樫の3ポイントで千葉が幸先良くスタート。川崎はエースのファジーカスのシュートが決まらず、なかなか点差を詰められない。残り6分30秒でようやく辻直人が初得点となる3ポイントを決めるも、千葉も小野が3ポイントで応酬。残り5分24秒で16点差が付き、川崎がまたもタイムアウトを取った。そこからファジーカスを軸にわずかに差を縮められるも残り2分、千葉のストーンのダンクで55-43。以降もパーカーのダンクなどでリードを守り、59-46で終了のブザーが鳴った。
最終ピリオドも千葉のパーカーがいきなりダンクを決めて15点差。川崎はファジーカスにボール集めるもこのピリオドもなかなかネットを揺らせず、以降も差はほとんど変わらずに時間だけが経過する。残り5分46秒、ストーンのフリースロー2本が決まり17点差、残り4分2秒にパーカーのダンクが決まって20点差となり、川崎が後半3回目のタイムアウト。しかし千葉ペースは変わらず、伊藤俊亮のバスケット・カウントなどでさらに追い打ちをかけ、千葉が年末リーグ戦で2連敗を喫した相手に、オールジャパン決勝という最高の舞台でリベンジを果たした。
千葉は準々決勝で同じ東地区上位の栃木ブレックスに81-62、準決勝で前年度王者のシーホース三河に81-75、そして決勝ではBリーグ最高勝率の川崎を相手に88-66と文句なしのタイトル獲得となった。
【試合結果】
川崎ブレイブサンダース 66-88 千葉ジェッツ