伊藤達哉、1年の時を経て新人から“真の司令塔”へ進化「自信がついた」

大阪との天皇杯準々決勝、11得点4アシストを挙げた京都の伊藤 [写真]=伊藤 大允

 京都ハンナリーズが2年連続でベスト4入りを果たした。

 1月10日にさいたまスーパーアリーナで行われた「第94回天皇杯・第85回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会」のファイナルラウンド準々決勝第2試合。大阪エヴェッサと対戦した京都は試合序盤に7-0のランに成功すると、その後も攻守両面で相手を圧倒し、69-51で勝利を収めた。

 京都はB1リーグ第16節から連敗が続いており、この日の試合ではメンバー入りした選手が9人と決して万全ではなかった。「5連敗で流れが良くなく、負け癖がついていた」とチーム状況について明かした伊藤達哉は、デイヴィッド・サイモンジュリアン・マブンガに次ぐ11得点をマーク。さらに、4アシストも挙げてチームの勝利に貢献した。

「自分の持ち味はゴールにアタックすることと、アタックすることによってヘルプが来たところにパスを出すこと。その強みを出せたと思う」

 京都は前回大会、初戦で西宮ストークスに95-72と快勝したものの、続く試合で千葉ジェッツを相手に63-100の大敗。当時ルーキーイヤーを送っていた伊藤は、「去年は新人ということもあって遠慮していた部分があった」という。しかし今では「自信がついた。司令塔として、チームの一番に立ってがんばりたい」と、自身が先頭に立ち、チームを引っ張る気持ちでいる。

 準決勝で顔を合わせるのは、25勝6敗の成績で東地区2位につける栃木ブレックスだ。伊藤は勝敗を分けるポイントとして「リバウンド」を挙げた。「リバウンドがダメな時は負けているので。誰かがじゃなく、全員がその意識を持てるか」。新人から“真の司令塔”へ進化を遂げた24歳が、昨年の悔しさを晴らすために強豪に立ち向かう。

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