第92回天皇杯・第83回皇后杯(オールジャパン2017)もいよいよ女子決勝。今年の“1冠目”を狙うのは、大会4連覇が懸かるJX-ENEOSサンフラワーズ(WJBL 1)と、6年ぶりの決勝進出となった富士通レッドウェーブ(WJBL 2)だ。
リーグ戦無敗のJX-ENEOSは、オールジャパンも控え選手を起用しながらすべて20点差以上と、手堅い戦いぶり。間宮佑圭と渡嘉敷来夢が形成する無敵のインサイドと、隙あらばシュートを狙うアウトサイド陣のバランスを、司令塔の吉田亜沙美がしっかりとコントロールしている。3ポイントが好調の宮澤夕貴に加え、新人の藤岡麻菜美も控えのガードとしてトム・ホーバスヘッドコーチの信頼を勝ち取っている。
対する富士通は、準決勝の守り合いを勝ちきったように、粘り強いディフェンスが身上。軸である町田瑠唯のオールラウンドな活躍もさることながら、長岡萌映子もオフェンスでインパクトのある仕事をしている。山本千夏の3ポイントも相手に相当なプレッシャーを与える大きな武器だ。
経験豊富なJX-ENEOSに対し、富士通は昨季リーグ決勝で敗れたリベンジを果たすチャンス。全盛期の主力だった三谷藍が、その経験でチームに良い流れを呼びこみたいところだ。
文=吉川哲彦