川崎の篠山竜青が今季を総括「この悔しさは来シーズンにぶつけなければいけない」

篠山竜青が今シーズンを振り返った [写真]=B.LEAGUE

 川崎ブレイブサンダース篠山竜青が、新型コロナウイルス感染拡大により残りの試合が中止になった今シーズンについてネット会見を実施。篠山は昨年の12月31日の滋賀レイクスターズ戦で左肘関節を脱臼、3月15日にレバンガ北海道戦で戦線に復帰したばかりだったが、複雑な思いを語ってくれた。

 篠山はリーグ初となるシーズン途中での中止に関して、「正直にいうと新型コロナウイルスが中国で拡散し始めた1月末はまさかBリーグが途中で終了するという深刻な事態に陥るとは思っていませんでした。ただ、日々状況が変わっていく中でNBAも中止になり、Bリーグの中止は非常に残念ではありますが、正しい判断だったのではないかと僕自身は考えています」とコメント。

「本当に自然災害には施しようがないと言いますか、改めてその恐ろしさを改めて実感しました。プロ野球やJリーグでも感染者が増えてきていますが、やっぱり身近なところにコロナウイルスは潜んでいると感じますし、当たり前のことですけれど、自分自身はもちろん、家族や周りの人たちを守るためにもなるべく自宅にとどまることを心がけたいです」と、世界を脅かしている事態について自身の考えを語った。

 今シーズンの川崎は中地区優勝を果たした。それについて問われると「僕らが目指していたのは悲願の日本一でしたけれども、昨シーズン地区優勝も逃しているので、今シーズン中地区で優勝するというのも目標の1つでした。それを達成できたのはとても良かったと思いますし、僕らは試合の結果だけを考えるのではなくて、川崎ブレイブサンダースの試合を見ている観客の方々に少しでも元気や勇気を与えられればと思ってプレーしています」と振り返った。

 特に今シーズンの試合で思い出に残っているものは、僕は出場していないんですけれど、天皇杯ですね。チームメイト達が一体となって決勝戦まで勝ち進んでいく姿は自分自身の励みとなりましたし、僕の周りの人たちからもすごく喜んでもらえました。僕自身チームの快進撃を見て川崎というチームを誇りに思えたので、本当に中地区優勝という結果もそうですし、僕たちの試合を見ている人たちに勇気を与えたいという願いは今シーズン果たせたと思っています」と振り返った。

 それだけにシーズンが途中に終わらなければリーグ初優勝のチャンスもあったと言える。それだけに悔しい思いもあるだろう。

「(悔しい気持ちは)強いです。非常に強いです。僕もケガから復帰してこれからという矢先にシーズン中止となってしまったので、本当に残念でした。誰かを責められるような原因があっての中止ではないので、この悔しさは来シーズンにぶつけなければいけないと思います」

 最後に今後について問われると、何年も取り組んでいるトレーニングについて言及するとともに、来シーズンを見据えた。

「言葉で説明するのはすごく難しいんですけれど、自分自身がここ数シーズン継続的に取り組んでいるのはどこかの筋肉を鍛えたいというよりも、自分の体の使い方であったり、効率よく体を動かすことであったり、少ない力で最大限の力を出すことですね。(延期になった東京)オリンピックに向けてまた1年準備する時間を与えてもらったので、自分の体がより楽に素早く自在に使えるようにするという点に取り組んでいけたらなと思いますし、3カ月前に1度抜けている肘周りは怪我する前の状態になるべく早く戻せるように重点的に鍛えていきたいです」

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