今週末から開幕する「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2020-21」を前に、角野亮伍(大阪エヴェッサ)と篠山竜青(川崎ブレイブサンダース)がオンライン会見に応じた。
チームとして初のCS出場を果たした大阪エヴェッサ。角野は「チームとしてもそうですし、僕個人としても初めてのチャンピオンシップなので挑戦する気持ちで頑張りたい」と語り、4回目の出場となる篠山は「昨年新型コロナウイルスの影響でシーズンが終わってしまったので、CSまでこぎつけたのは素直に良かった。いい雰囲気で準備できているので、楽しみです」と笑顔で話した。
両者の今シーズンの対戦は、開幕直後の昨年10月10日までさかのぼる。第1戦は77-62、第2戦は88-53とどちらも川崎が勝利したが、当時は大阪のディージェイ・ニュービルが新型コロナの影響で合流が遅れていたため、参考にはならないだろう。角野は「最初の対戦の時は用意してきたオフェンスのフォーメーションをすべて読まれて、こんな経験はしたことがなかった」と衝撃を受けたというが、篠山は「ニュービル選手はオフェンスで爆発力がある選手なので、(対戦した時と比べて)今は別のチーム。前回対戦のことはあまり覚えていないし、対戦回数が少ないので不気味な部分がある」と警戒した。
平均20得点に迫る高い得点力と高精度な3ポイントシュートを武器とするニュービルを、角野はキーマンとして挙げた。「ウチはニュービル選手が途中から入ってきて、彼が中心となって得点を決めてくれます。ディフェンスでも機転が利く選手なので期待しています」
その一方で篠山がキーマンとして挙げたのが、パブロ・アギラールだ。「日本のバスケットやシステムにフィットしてきて、スモールフォワードというポジションにも慣れてきてぐんぐん調子を上げてきている。この調子のままCSでも走り切ってくれれば、推し進められると思います」と期待を寄せた。
「どうにかお客さんを入れてやりたかった」
大阪にはアイラ・ブラウン、川崎にはニック・ファジーカスが所属しており、帰化選手がいるという共通点が両チームにある。川崎はビッグラインナップを敷いて天皇杯制覇を成し遂げたが、篠山は「相手もそういう戦いができる」と警戒を強めた。「大阪は日本人選手も大きいので、ウチよりもう一段階高いラインアップを敷ける。それほど大きいチームに対してどう機能させるかは、川崎がテーマに掲げてきたリード&リアクトの真価が問われるし、準備が非常に重要です」
角野はビッグラインナップに警戒を示しつつも、「川崎が日本人選手で外まわりを固めてきた時のディフェンスの激しさについて、対策を練らないといけない。僕たちは大きいけど若い選手が多いので、ベテラン選手のような読みには対応できかねる部分がある。まずは前線からのプレッシャーをうまく対処しないといけない」と話した。
大阪は緊急事態宣言下での開催ということもあり、CSクォーターファイナルで唯一の無観客試合となった。観客がいないアリーナで試合を行うことについて問われると、角野は「観客の方がいれば多少のプレッシャーを与えられたかなと思います。それがないと思うとさみしいが、やることは変わらない」、篠山は「僕としてはさみしいという思いしかない。アウェーのお客さんの前でプレッシャーを感じながら戦うのは楽しみの一つ。無観客だからアウェー感がなくていいという話は一切できないし、どうにかお客さんを入れてやりたかった」と思いを吐露した。