仙台の金城茂之が現役引退を表明「紆余曲折ある楽しい14年間でした」

金城茂之が現役引退を表明[写真]=B.LEAGUE

 仙台89ERSは8日、金城茂之が2020−21シーズンをもって現役を引退し、同クラブのアシスタントコーチ兼スキルコーチに就任すると発表した。

 沖縄県出身で現在36歳の同選手は、185センチ80キロのシューティングガード兼スモールフォワード。2007年に大東文化大学から琉球ゴールデンキングスへ入団し、bjリーグでは4度の優勝に貢献した。Bリーグ発足後も引き続き琉球に所属していたが、2019年に仙台へ移籍。昨シーズンは57試合の出場で211得点(平均3.7得点)84リバウンド(同1.5リバウンド)87アシスト(同1.5アシスト)を記録した。また、B2プレーオフでは7試合に出場し、チームの4位入賞に貢献した。

 金城は仙台の公式HPで、引退にあたってメッセージを送っている。

「2021年6月末をもちまして、現役を引退する決断をいたしました。シーズンを通して戦うことがなかなか難しく、特に古傷の膝への負担も年々大きくなり、体力の限界を感じておりました。今後の人生において、これまで戦ってきた身体を、労わりたい気持ちが大きくなってきたのが事実です。若い頃に思い描いていた引退の形にはなりませんでしたが、プロ生活14年、優勝、最下位、大ケガ、移籍、変化、決断、様々な経験を経て、紆余曲折ある楽しい14年間でした。 おかげで屈強な精神力を手に入れることができ、今後の人生でも生かせる忍耐力、行動力を得ることができたと思っています。

 特に入団から長い年月を過ごさせていただいた琉球ゴールデンキングスでは、”プロ選手”というものを叩き込まれ、今の自分の根本となる部分を作っていただきました。そしてプロ生活最後のクラブとなった仙台89ERSでは、社会での考え方や心構えなど、今後の人生において必要になるものを学ばせていただきました。改めまして、14年間のプロバスケットボールプレーヤーとしての活動をご支援くださったファンの皆さま、スポンサー企業の皆さま、関係者の皆さま、本当にありがとうございました。

 今後は、仙台89ERSのアシスタントコーチ兼スキルコーチとしてお声がけいただき、能力的にも力不足なのは承知ですが、ありがたくお受けすることにいたしました。年々進化していくBリーグのレベルの高さや、若い選手もどんどん活躍している中で、今後は違う立場で日本のバスケ界の発展を楽しみながら、これまでの経験を生かして、失敗を恐れずに挑戦していきたいと思います。同時に、コーチングや社会人として多くのことを吸収していきたいと思っています。

 クラブの目標は変わりません。昨シーズン果たせなかった目標を今シーズンはスタッフの一員としてリベンジすべく、微力ですが全力で日々精進いたします。今シーズンも仙台89ERS、宮城県のバスケットボールに関わることができ大変うれしく思います。新たなキャリアを踏み出す今シーズンも、どうぞよろしくお願いいたします」

 

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