同点を狙うラストプレーを託された安城学園の野口さくら「最後まで攻めきることができなかった」

安城学園の野口[写真]=兼子慎一郎

 12月28日、東京体育館で「ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の女子決勝戦が行われ、安城学園高校(愛知県)と大阪桐蔭高校(大阪府)が激突。どちらが勝っても初優勝となる一戦は、第3クォーターを終えて安城学園55-45とリード。しかし、次の10分間で追いあげられると、試合はもつれにもつれ、2度の延長戦の末に大阪桐蔭が初優勝を果たした。

 2点ビハインドで迎えたダブルオーバータイム残り6秒、安城学園にとって最後のセットプレーの場面で、シュートを託されたのは2年生の野口さくら。ゴール下に陣取った野口は、サイドからのスローインで直接パスを受けたが、これをうまくキャッチすることができず、ゴール下から離れてしまう。それでも強引にシュートまで持っていったが、無情にもボールはリングに触れることもなく外へ流れ、最終スコア84-86で敗れた。

 試合後、野口は最後のプレーについて問われると、「自分がゴール下でボールをもらって、シュートを打つプレーだったんですけど、うまく(パスが)通らなくて…。でも、最後は自分が攻めろって言われていたので、攻めようと思ったんですけど、最後まで攻めきることができなかったので悔しいです」と振り返った。加えて、「ボックスアウトがしっかりできてなくて、オフェンスリバウンドを取られてセカンドチャンスをやられたり、そういった一人ひとりがしっかりやっていればよかったところを自分も含めてチーム全体でできていなかったので、こういう結果につながったのかなと思います」と、涙を見せながらも冷静に敗因を分析した。

野口はチーム最長の約49分間プレー[写真]=兼子慎一郎

 それでも、野口は試合をとおして21得点10リバウンド3スティールを挙げたほか、慣れないポイントガードもこなし持ち前のオールラウンダーぶりでチームをけん引。最後に、「もう一回決勝の舞台に立って、今度は日本一に慣れるようにもっとドライブの制度を上げたり、ポイントガードもできるようなプレーヤーになりたいです」と、来年へ向けさらなる飛躍を誓った。

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