12月29日、東京体育館で「ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の男子決定戦が行われ、福岡大学附属大濠高校(高校総体1/福岡県)が明成高校(高校総体2/宮城県)と対戦。試合は、最初の10分間で10点ビハインドを背負うと、前半を終えて33-49。後半は徐々に盛り返し、試合終了残り2分46秒には上塚亮河(3年)の得点で3点差まで迫ったが、その後は相手に振りきられ、最終スコア72-79で24年ぶりの優勝を逃した。
福大大濠の片峯聡太コーチは、試合後の会見で「序盤から劣勢だったが、何とか食らいついて第3クォーター終了時点で10点、(第4クォーター)残り5分で7点から5点ビハインド位にできるよう、選手たちには『ついていけ』と言葉を掛けました。 しかし、最後もうひとつのところで逆転しきれなかったのは、私の采配の不足みたいなのが出たのかなと。すごく反省していますし、悔しい気持ちでいっぱいです。 選手たちはよくがんばってくれました」と自分を責めた。
優勝を果たした夏の福島インターハイ決勝の再現となったこの対戦。リベンジされた形となった相手明成に対してはこう称えた。
「インターハイでは相手がゾーンディフェンスを敷いた時に、ドライブでのアタックに対しての対応がやや悪かったですが、今回はそこの部分をしっかりシャットアウトされましたし、中田(嵩基/2年)のところのプレッシャーが非常に強かった。インサイドの井上(宗一郎/3年)もボールを触る回数が少なくなってましたので、いつもどおりのリズムではなかった」
「我々のディフェンスに対しても、シンプルだけどきちんとファンダメンタルがされていて、そこが逆に守りづらかった。八村(阿蓮)君、アレックス(相原アレクサンダー学/ともに3年)君、田中(裕也/2年)君の3人がそれぞれ独立しながら上手にバスケットを組み立てていて、そういったところが攻めづらさも守りづらさもあったゲームだった」。
また、片峯コーチは優勝する上で足りない部分を問われると、「ここぞというところの集中力。それから基本の部分」 と話す。「そういった精神的なところ、これはもう日頃からの鍛錬の部分だと思いますが、そこの鍛え方で私が佐藤(久夫)先生に至らなかったということを改めて痛感させられた」と、悔しさをにじませた。
それでも、最後は「『よくやった、胸を張れ』と送り出して、『次のステージでこの悔しさを晴らせ』ということを伝えたい」」と、今大会で高校バスケを引退する3年生へ向けコメントし今大会をあとにした。