2017.12.28

終盤までもつれた熱戦を制した福大大濠が決勝進出/ウインターカップ男子準決勝第1試合

福岡県同士の激しい試合は、福大大濠が制した[写真]=兼子慎一郎
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 12月28日、東京体育館で「ウインターカップ2017 平成29年度 第70回全国高等学校バスケットボール選手権大会」が開催。大会6日目の第3試合では、福岡大学附属大濠高校(高校総体1/福岡県)と福岡第一高校(福岡県)による、男子準決勝の第1試合が行われた。

 第1クォータ―、福岡第一がバムアンゲイ ジョナサンの7得点、松崎裕樹の6得点などで19-13とリードして終えると、第2クォーターには福大大濠が20-9と巻き返し、何度かリードが入れ替わり、前半終了時には33-28と福大大濠が5点をリードする展開となった。福岡第一では、1年生ガードの河村勇輝がリバウンドやルーズボールにダイブするなど球際で強さを発揮。ボールを持った後で機敏な動きを見せるなど、コート上で独特の存在感を発揮した。

福岡第一の河村は、躍動感あふれる動きと球際の強さでチームにいいリズムをもたらした[写真]=兼子慎一郎

 後半に入ると、福岡第一のジョナサンが第3クォーターだけで11得点を記録するなど21-9と逆転し、49-42の7点リードで最終クォーターを迎える。しかし第4クォーター序盤、福大大濠の井上宗一郎が4連続得点を挙げて46-49と、一気に3点差まで詰め寄る。すると、すかさず井手拓実が3ポイントシュートを決めて6点差まで突き放す。だが福大大濠も負けてはいない。永野聖汰が3ポイントシュート、井上のショットで5連続得点し、残り6分46秒、51-52とついに1点差まで差を縮める。

インサイドでも井上(左)とジョナサン(右)による激しい肉弾戦が繰り広げられた[写真]=兼子慎一郎


 
 その後、福岡第一の松崎がショットを決めれば、お返しとばかりに福大大濠は永野が加点。そして残り3分27秒、浅井修伍の3ポイントシュートが決まり、56-54と福大大濠がついに逆転に成功する。逆転を狙う福岡第一だったが、残り2分29秒にジョナサンがファウルアウト。残り1分を切り、中田嵩基が井上とのピック&ロールで絶妙なパスをリングへ向かう井上に遠して58-54とリードを4点に広げた。ジョナサンと交代して入ったスティーブがリング下でタフショットをねじ込み、福岡第一が2点差まで詰め寄ったものの、終盤にかけてアウトサイドシュートに思い切りの良さがなくなり、シュート成功率がダウン。最後は永野がフリースロー1本とショットを決めて、61-58で福大大濠が逃げ切り、決勝進出を決めた。

 勝利した福大大濠では井上が16得点10リバウンド、永野が15得点、中田が9得点4アシストをマーク。福岡第一は、ジョナサンが23得点13リバウンド4ブロック、松崎が14得点5スティール、河村が10得点6リバウンドを記録した。同じ福岡県同士による対決は、得点シーンだけでなく、リバウンドやルーズボール、ディフェンスといった部分でも“意地の張り合い”を感じさせる激しい試合となった。

第4クォーター、福大大濠は永野(写真)と井上という3年生デュオがそれぞれ8得点をマークし、接戦を制した[写真]=兼子慎一郎

■男子準決勝第1試合結果
福岡大学附属大濠高校(総体1/福岡県) 61-58 福岡第一高校(福岡県)