「平成30年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」は8月2日から1回戦がスタート。1回戦には地元愛知の名古屋女子大学高校が登場した。
愛知の女子といえば、“高校バスケ界の女王”の称号を誇る桜花学園高校や、その桜花学園を東海大会で破り今大会の第1シードの座を射止めた安城学園高校。その他、星城高校や名古屋経済大学高蔵高校など、強豪校が目白押しのエリアだ。しかし、意外にもインターハイは1983年以来35年ぶり開催となる。その開催地枠の権利をつかみ、名古屋女子大は初のインターハイ出場を果たした。
前半は名古屋女子大学が41-33とリードを奪った。しかし、第3クォーター、オールコートのディフェンスでリズムをつかんだ東海大福岡が24-16とし、57-57のスコアで最終クォーターを迎えた。名古屋女子大は佐賀藍葉の3Pでリードを奪うが、その後、東海大福岡は激しいディフェンスから2本のスティールを決めるなど、8連続得点の猛攻を見せて反対にリードを広げていった。
対する名古屋女子大は疲れからか次第に足が止まっていく。この機に東海大福岡は積極的にリングにアタック。ファウルを得てのフリースローを確実に決め、リードを2ケタ台に広げてていった。名古屋女子大は佐賀が意地の3Pを決めるも、その頼みの佐賀がファウルアウトして攻め手を失い、71-80で東海大福岡に敗れた。
「接戦になると予想していたので、練習から強い気持ちを持った方が勝つと話をしてきた」と語ってくれたのは名古屋女子大の後藤慎太郎コーチ。「最後はリングにアタックできず。負けるべくして負けた試合だった」と、試合後、汗をぬぐった。「相手の5番(内藤唯)は注目を集める選手と聞いていた。うちの佐賀(藍葉)も2年生。『思い切り行け』とはっぱをかけたが、逆に3Pを決められリズムに乗られてしまった」と試合を振り返る。
「昨年からインターハイ出場を選手たちは意識するようになった。愛知で勝つことの大変さも、身をもって感じられた。チームは出場が決まって目標を達成し、モチベーションを落としてしまったとも言えるが、これからも全国大会を目指していきたい」と、後藤コーチ。激戦区を勝ち残り、地元のインターハイに出場したことで貴重な経験を積んだことのも事実。これからの財産にしたい。
文=入江美紀雄