11月15日、おおきにアリーナ舞洲にて「第73回大阪高等学校選手権大会兼第73回全国高等学校選手権大会出場チーム選考会」の男子3位決定戦と決勝戦が行われた。
関西大学北陽高校と関西大学第一高校との顔合わせとなった男子決勝。関西大北陽はエースの金近廉(3年)が出だしにミドルシュートや3ポイントシュートなどで得点を挙げる。対する関西大第一も西山登馬(3年)がドライブや3ポイントシュートにと暴れ、一歩も引かない。第1クォーターは、西山に加えて松谷昌樹(3年)、大屋善彦(3年)らが高確率で外角シュートを沈めた関西大第一が26-20とリードした。
第2クォーター、序盤から小気味よくシュートを決める関西大第一が主導権を握り、一時は11点差を付ける。しかし関西大北陽はここから金近が196センチの高さを生かしてインサイドで加点。リバウンドからのシュートも沈め、3点差に詰めて前半を終えた。
その良い流れを後半にもつなげた関西大北陽は、出だしに得点を連取。稲垣歩夢(3年)の3ポイントシュートや森田壮(3年)が合わせからのシュートを沈め、後半開始約1分半で逆転に成功した。
その後もペースを握った関西大北陽は、金近が絶妙な合わせからシュートをねじ込んでいく。しかし、関西大第一も西山が奮闘。第4クォーター中盤にはビハインドを4点に縮めて好機を伺ったが、金近を軸とした関西大北陽の攻撃を封じることができず。逆に最後まで攻撃の手を緩めなかった関西大北陽が最後は93―82で勝利。昨年に続いてのウインターカップ出場を決めた。
「関西大第一さんは初めての決勝なので硬くなるかなと思ったけれど、思い切りが良くてシュート確率も高かった。うちは、そこを止めようと言っていたのにディフェンスが甘かった」と、関西大北陽の渡辺真二コーチは劣勢となった第1クォーターを振り返る。また、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で公式戦がなかったこともあり、試合経験の少なさから来る試合中での不安定さを課題に挙げていた。それでも、「コンスタントに得点が取れた」と好材料も。今回の府予選はウインターカップに向け、課題も収穫もしっかりと見えた大会となったようだ。
【最終順位】
優勝 関西大北陽
準優勝 関西大第一
3位 大商学園
4位 大阪桐蔭
文・写真=田島早苗