6月29日、千葉ポートアリーナで行われた「FIBAバスケットボールワールドカップ2019 アジア地区 1次予選」で、男子日本代表が強豪オーストラリアを1点差で下して今大会初白星を挙げた。
ここまで4連敗中の日本だったが、比江島慎(シーホース三河)は4戦合計74得点(1試合平均18.5得点)を記録し孤軍奮闘とも言える活躍でチームをけん引し続けていた。5戦目で待望の勝利を手にした比江島は「素直にめちゃくちゃ嬉しいです。日本代表としても初勝利ですし、オーストラリアにアジアで初めて土をつけましたし、崖っぷちの状態で勝てたというのも嬉しいです」と、やや興奮気味に試合後のインタビューに応じた。
オーストラリア戦では得点こそ6得点にとどまったが、計8リバウンド6アシストをマークし攻守に活躍。八村塁(ゴンザガ大学)、ニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)という頼もしい新戦力が2人で49得点を挙げことで、明らかに比江島への負担は減っていた。
「シュートは入らなかったですけど、アシストもできてニックや塁だったりを活かすことができました。今ままではオフェンスで体力を使っていた分、あの2人が入ったことでディフェンス面でも余裕ができて、リバウンドや泥臭いところでもがんばることができました」
「チーム全員が本当に勝利を信じてプレーしてましたし、2人(八村、ファジーカス)が調子良かったので安心感もあったと思います」と振り返った比江島は、第3クォーターに一時逆転された場面でも「焦りはなかった」と話す。NBA選手のマシュー・デラベドバ(ミルウォーキー・バックス)とも互角以上に渡り合った日本のエースは、2日のチャイニーズ・タイペイ戦でもオールラウンドなプレーで勝利をもたらしてくれるだろう。