日本バスケットボール協会(JBA)が5日、東京オリンピックに臨む男子日本代表の内定選手を発表。それに伴い、フリオ・ラマスヘッドコーチが記者会見に応じた。
八村塁(ワシントン・ウィザーズ)、渡邊雄太(トロント・ラプターズ)、馬場雄大(メルボルン・ユナイテッド)という3名の海外組に加え、Bリーグ各クラブに所属する9選手が選ばれた男子日本代表。ライアン・ロシター(アルバルク東京)とギャビン・エドワーズ(千葉ジェッツ)が1枠しかない帰化選手枠を激しく争ったが、エドワーズが枠を勝ち取った。その理由について「彼(エドワーズ)はオープンなシュートやリバウンド、ピックアンドロールのダイブ、ディフェンスでももちろん貢献してくれることを期待して選出した」と明かした。
そのエドワーズに加え、渡邉飛勇(琉球ゴールデンキングス)、八村、シェーファーアヴィ幸樹(シーホース三河)とインサイドを務めるビッグマンは4人が選出された。2019年のFIBAワールドカップと比べると2人減ったことになるが、「そこに関しては安心している」と指揮官は言い切った。
「(張本)天傑が3・4番として使えるし、渡邊雄太も同様に3・4番で起用できるのでそこは安心している」
ラマスHCは張本、渡邊をインサイドでも起用する考えを示したが、直近のFIBAアジアカップ予選と国際親善試合を通じて張本の成長を実感しているようだ。
「天傑は3番という役割の理解度と吸収力が高い。彼の背中を向けたプレーだったり、リングを正面に向けたプレーだったり、幅広く起用できるのがすごく魅力的で、5番目のビッグマン、3番としても起用できることはすごく大きい」
注目のキャプテンには渡邊雄太と田中大貴(A東京)が就任することとなった。渡邊は「NBAという大きな挑戦を繰り返す姿、その結果をつかみ取った姿がほかの選手たちに伝わるものが大きいと思った」、田中は「私の体制になって以降チームに居続けた選手。理解度は高いし、フィジカルコンディションも今まで以上にいい状態にあり、私が何を伝えたいかすぐに理解できる選手」と選んだ理由を明かし、「すごく信頼している二人です」と強調した。
先日東京オリンピック出場を懸けた最終予選が終了し、日本はスペイン、アルゼンチン、スロベニアの3カ国とグループリーグを争うことが決まった。各国にはNBA選手やオリンピックを制覇した経験を持つ選手が多くそろっているが、「この先勝つか負けるかは考えずに、今を取り組んでやってもらいたい」とラマスHC。「練習の中で100パーセントを出して、コートではすべてを出す気持ちで立ってほしい。このオリンピックというイベントを楽しみ、日の丸を背負った時は結果にこだわり、代表に恥じない内容のプレーを見せてほしい」と語った。