「今回は秋田県でスポーツコートを作ってもらい、そこで(練習を)させていただきましたが、私たちはずっと同じ場所で、同じメンバーで合宿をしていたので、こういった新しい場所でやることができて本当にいい経験になったと思います。いろんな方が協力してこのような合宿ができたので、本当に周りの方々に感謝しながら、やるべきことをしっかりできたらと思っています」
4月27日、公式のリモート取材に応じた3x3女子日本代表候補選手の馬瓜ステファニー(トヨタ自動車アンテロープス)は、ハッキリとした口調で、合宿の感想、また関係者への感謝の言葉を述べた。
「日本のメンバーの中だと背が大きい方だと思うのですが、海外の選手とやると小さい方になるので、男子選手とやることによって、体の当たりや自分のアタックが効かないプレーが分かります。そこでどうやって攻めるべきか、守るべきかというの自分の中で試行錯誤しながら相手に対応することができました」と今回の合宿では男子選手を相手にした練習もあり、そこでの手応えと課題が大きなプラスとなっているようだ。
長谷川誠アソシエイトヘッドコーチが「3x3では一番キャリアがある」というように、世界一に輝いた「FIBA 3×3 U23 WORLD CUP 2019」をはじめ、これまで多くの国際大会に出場し、結果を残してきた。
オールラウンドなプレーを持ち味としており、3x3日本代表でもそれは期待されるところ。その中で馬瓜は、「本当に最近ですが、2ポイントシュートを外から打つようになったので、そこは自分にとってプラスになっています。2ポイントを打つことで、元々得意だったドライブも行きやすくなったので、そこはどんどん打ってていきたいなと思っています」と言う。
2ポイントシュートは、5人制でいう3ポイントシュートということだが、それは馬瓜がシーズンを通して強化していたことで、「トヨタ自動車の時もずっと練習していて、リーグ戦の前半は入らなかったのですが、後半、プレーオフあたりになって入るようになりました。そこからいい流れのまま3x3(の活動)に入ることができて、3x3の公式球でもちゃんと打てるようになっています」とここ最近での成長を語る。
「まだまだ実感が湧かないというのが一番なのですが、こうしていろんな場所で(合宿を)やらせていただき、本当にたくさんの経験を積んでいます。今、昔の自分たちのプレーをビデオなどでを見ると、『変わったな』『成長したな』と感じるので、(五輪予選は)すごく楽しみです」(馬瓜)
日本期待のオールラウンダー。取材の最後には「日本代表の合宿の中だけでも成長を感じられたので、この勢いのままいけば勝てると思います。勢いを止めずに自分たちらしいバスケットができるように、そして必ず出場権を獲れるように頑張りたいと思います」と力強い言葉を残した。
取材・文=田島早苗