アルバルク東京が凱旋帰国。昨年の悔しい経験をもとにタフなチームに成長できたのが勝因

帰国後メディア対応を行った左から田中大貴、ルカ・パヴィチェヴィッチHC、アレックス・カーク

 タイ・バンコクで開催された「FIBA Asia Champions Cup 2019」で初優勝を果たしたアルバルク東京のメンバーが9月30日帰国。羽田空港でファンや日本協会、Bリーグ関係者の歓迎を受けた後、ルカ・ パヴィチェヴィッチヘッドコーチ、大会MVPを獲得したアレックス・カーク、そして田中大貴がメディア対応を行った。

優勝カップを手にファンにあいさつする正中岳城キャプテン

 前回は決勝で敗れた今大会、そのリベンジを果たしたことになるが、昨年との違いを問われたルカHCは「去年はまだチームが成熟してなかった」とコメント。「Bリーグで昨シーズンをチームとして戦ったことで熟成度が上がったのだと思う。同時に同じ大会で5試合戦った経験があり、どのような戦いをして、どのような厳しさが待っているのかを知っていることも大きな違いになった」と分析した。

 A東京は3人(竹内譲次田中大貴安藤誓哉)の代表選手を輩出。それだけにFIBAワールドカップの開幕前からチームから離れており、残ったメンバーと合わせることに苦心したという。「しかし、1ゲームずつチームとしてより組み合わせられたと思う」という言葉が示すように、今大会でもチームとして成長できたことが勝因と言えるようだ。

三屋裕子JBA会長からルカHCにお祝いの花束が渡された

 田中も長い間チームから離脱していたことで難しい大会だったと振り返った。「同じバスケでも代表とアルバルクとではスタイルが全然違います。自分たち代表組がアルバルクモードに戻すのは簡単ではありませんでした。試合を重ねるごとに感覚が戻ってきたとも言えますが、この大会に関しては残っていたメンバーが引っ張ってくれたことが大きかったと思います」と、チームメイトに感謝した。

 MVPを獲得したカークは、「去年も取りたかった賞だったけど、決勝で負けてしまって…。心の傷というか、痛みとして残っていましたが、今年はMVPを取れて本当に良かったと思います」と笑顔を見せた。そしてカークもチームの勝利を強調する。「僕らのチームにはMVPに値する選手がたくさんいます。例えば小島元基選手のようにすごくいい活躍をした選手が何人もいて、そういう選手のおかげもあって、このような結果につながったと思います」と胸を張った。

 A東京が3連覇を目指すシーズンの開幕はすぐそこだ。激しい戦いから帰国したわけだが、休む間もなく明後日にはチーム練習が再開されるという。普段からのハードワークを礎にA東京、またさらにタフなチームに成長しくに違いない。

到着前から熱心なアルバルクファンが空港にスタンバイした

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