1月23日(現地時間22日)、ミルウォーキー・バックスは、ジェイソン・キッドHCを解雇したことを発表した。
Breaking: The Bucks have fired coach Jason Kidd, league sources tell @wojespn. pic.twitter.com/wIIpKQpAOX
— SportsCenter (@SportsCenter) January 22, 2018
2014-15シーズンからバックスの指揮官に就任したキッドは、約3シーズン半で139勝152敗(勝率47.8パーセント)、プレーオフには2度出場したものの、いずれも2勝4敗で一回戦敗退となった。
リーグ有数の選手へと成長したヤニス・アデトクンボ、堅実さが光るクリス・ミドルトン、昨季の新人王マルコム・ブログドンに加え、今季序盤にエリック・ブレッドソーという万能型ガードを獲得したが、1月22日(同21日)終了時点でイースト8位の23勝22敗。今季はイースト上位候補という評価を得ていたが、勝率5割前後にとどまり、さらに上を目指すべく、指揮官解任となった。
もっとも、キッドとバックスにとって不運だったのは、チームのベストプレーヤー3人が、ここ2シーズン、一緒にプレーできなかったことだろう。アデトクンボ、ミドルトン、そして昨季平均20.1得点を稼いだジャバリ・パーカーがキッドHCの下、どのようなプレーを見せるのか、期待していた人もいたはずだ。
昨季開幕前、左ハムストリング(太もも裏)断裂により手術を受けたため、ミドルトンは開幕から欠場。2月9日(同8日)のマイアミ・ヒート戦でようやく復帰したものの、その試合でパーカーが左膝前十字じん帯を断裂してしまい、現在もプレーできていない。2月上旬の復帰見込みと現地メディアで報道されていたため、残念な部分もあるだろう。
現地メディア『ESPN』によると、アデトクンボが「僕にできることは何かありますか? オーナーたちに電話しましょうか。エージェントに電話しましょうか」とキッドHCへ連絡があったと明かしている。だが、キッドHCは「君にできることは何もない。君はただ真実を話せばいい」と伝えたという。
また、キッドHCはアデトクンボに対して「彼をコーチすることができたこと、そして現在の彼へと成長する手助けができたことに感謝している。彼は今後も成長していくだろう」と語った。そして、キッドHCは次のような言葉を残している。
「ミルウォーキーで過ごした時間は楽しかった。何も後悔はない。このチームはまだ若く、(成長するべく)レースを走っている。(解雇されたのは)ビジネスだと理解しなければならない。解雇されることもあれば、トレードされることもある。これも仕事の1つだ」
NBAでは変化を恐れず解雇やトレードを遂行するケースが多い。今回もその1つということなのだろう。バックスが今後、どのような戦いぶりを見せるのか、注目していきたい。