2月19日(現地時間18日)に迫った「NBAオールスターゲーム2018」。今年はイースタン・カンファレンスとウエスタン・カンファレンスによるゲームではなく、レブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)がキャプテンを務める「TEAMレブロン」と、ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ)がキャプテンを務める「TEAMステフィン」というオリジナルチームの対決という形で行われる。そこでバスケットボールキングでは、今年のオールスター出場選手を、チーム別でそれぞれ紹介していく。
■TEAMステフィン選手紹介⑦
クレイ・トンプソン(ゴールデンステート・ウォリアーズ)
ガード/201センチ/98キロ/キャリア7年目
<NBAにおける主な記録・功績>
優勝(ゴールデンステート・ウォリアーズ):2回(2015,17)
オールNBAサードチーム選出:2回(2015,16)
オールスター選出:4回(2015,16,17,18)
<2017-18シーズン 個人成績>
平均34.3分20.3得点4.0リバウンド2.6アシスト
※2月6日(現地時間2月5日)終了時点
王者ウォリアーズを攻防両面で支える、リーグ屈指のSG
1月25日(現地時間24日)、トンプソンとチームメートのドレイモンド・グリーンがオールスターのリザーブメンバーに選出されると、ウォリアーズのスティーブ・カーHCは現地メディア『EAST BAY TIMES』の取材で彼らをこう評した。「我々のチームにとって、彼らのディフェンスはとても重要なカギである。皆が彼らのことを得点できる選手と知っている。その一方で、チャンピオンシップを勝ち取ることができたのは、ディフェンスが大きく影響している。その中で、この2人(トンプソンとグリーン)とアンドレ(・イグダーラ)が何度もスイッチしていろいろな選手をガードしてきた。(2人がオールスターに選ばれたことは)私にとってとてもハッピーだ」。ジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)やカイリー・アービング(ボストン・セルティックス)といったリーグ最高級のスコアラーたちとマッチアップするトンプソンの存在価値を指揮官が明かした。
2月6日(同5日)終了時点で、リーグ2位の3ポイントシュート成功率45.2パーセント、自己最高ペースのフィールドゴール成功率49.2パーセントを記録するトンプソンが、リーグ有数のスコアラーの1人であることは、疑いようのない事実。ただ、カーも評したように、トンプソンはたとえショットが不調であろうとディフェンス面で貢献できる。スティールやブロックといったスタッツは残さないものの、極力ファウルをしないフェイスガードでディフェンスをしている。相手がショットを放つ態勢になっても、なるべくファウルで止めるのではなく、視界を遮る、またはフォロースルーをさせないように手をめいっぱい伸ばすなどリズムを与えないような堅実なディフェンスをしている。
そんなトンプソンにとって、個人的な栄誉は不要なのだろう。今季開幕前、「俺たちは1990年代に8年間で6度優勝したブルズの2000年代版のチームとして、NBAファンにとって永遠に記憶に残るような王朝になることを狙っている」とトンプソンは複数の現地メディアへ語っていた。“王朝”と呼ばれるためには、やはり連覇は不可欠。そのため、今季優勝することはトンプソン、そしてチームにとっても大きな意味を持つ。今後もトンプソンは、王朝というはてしないゴールのために、黙々とプレーを続けていくはずだ。
<オールスターモーメント>
過去3年連続で本戦と3ポイントコンテストに出場中
オールスター本戦には過去3年連続出場中。昨年ようやく2ケタ得点(12得点)を挙げたものの、得意の3ポイントは通算25投中成功6本のみ(成功率24.0パーセント)。一方、3ポイントコンテストには今年も含めて4年連続出場となり、16年には優勝している。
<今年のオールスターにおける注目点>
MVP獲得の可能性があるものの、普段見せないパスさばきにも期待
TEAMステフィンでステフィン・カリー、ジェームズ・ハーデン、デイミアン・リラードらと超強力なシューター陣を形成。トンプソンが一度調子に乗れば、コート上で最も高得点を挙げる選手になったとしてもおかしくはない。その反面、オールスターではシーズン中を大きく上回る平均4.3アシストをマークしている。そのため、普段見せないような鋭いパスでチームメートを活かし、2ケタのアシストを記録してもおかしくはない。