子どもの頃から大好きだったチームに加入、新人ロンゾ・ボールとは良好な関係を構築
ロサンゼルス・レイカーズのアイザイア・トーマスが2月24日(現地時間23日)のダラス・マーベリックス戦で、クリーブランド・キャバリアーズからトレードで移籍して以来、初めてのホームゲームを迎えた。
第1クォーター途中、トーマスがコートに立つとスタンディングオベーションが起こり、「とてもうれしかった。僕の家族も喜んでいるはず。そして何より試合に勝った」と声を弾ませた。
Isaiah Thomas drills the rainbow shot to beat the third quarter buzzer! #LakeShow (📺: @SpectrumSN, @spectdeportes & ESPN) pic.twitter.com/droMi4z40R
— Los Angeles Lakers (@Lakers) February 24, 2018
この日は左膝の故障で1か月以上戦線離脱していたルーキー、ロンゾ・ボールの復帰試合でもあった。ともにコートに入った2人は、出場時間が限られていたボールがプレーした約17分半、常に一緒にプレー。その結果レイカーズは32アシストを記録して124-102で勝ち、ルーク・ウォルトンHCも「2人のポイントガードを入れて、期待していた通りボールの動きが良かった。誰かがオープンになる状況が多くあり、その選手にパスが回っていた」と喜んだ。
トーマスのレイカーズ移籍を受けて、さまざまな噂が飛んだ。「トーマスは契約のバイアウトで他チーム移籍を狙う。レイカーズもトーマスとの再契約は考えていない」。「今オフ、フリーエージェント(FA)になるトーマスにとって、レイカーズでの残り試合は新契約のための見せ場でしかない」など、ネガティブな噂だ。
しかし実際には、ポジティブなことも多くある。
オールスターブレイク前、トーマスの携帯電話にボールからメッセージが入った。休みの間、ジムで練習するかどうかの質問だった。それにトーマスは「休まない」と返事し、自らがジムへ行く時間を告げると、ボールが一緒に練習してもいいか聞いてきた。そして、オールスター明けのレイカーズ最初の練習には、2人はすでに互いを知り合った状態でやってきた。
トーマスは「彼はパスを出し、ボールを前へ進めるのが好き。そして僕はプレーをメイクしスコアするのが好きだ。だから彼とプレーすることは難しいことではないし、そこからどうやってアドバンテージを取っていくかだ」と言うと、ボールも「(トーマスとプレーするのは)好き。2人でプレーすることで利点がある」とした。
実は、トーマスは子どもの時からレイカーズファンで、レイカーズのユニホームを着ることを「言うまでもなく特別なこと」とした。トレード後、すぐにトーマスにメッセージを送ってきた中の1人が元レイカーズのレジェンド、コービー・ブライアント氏で、「とにかく、ロサンゼルス(レイカーズの選手)となった君のことはもっと好きだ」と告げられた。
このトレードの行く先は不透明だ。ただ、トーマスがレイカーズでプレーすることを軽くは受け止めていないということは、確かだと言える。
文=山脇明子