45試合で15リバウンド以上を記録中
3月22日(現地時間21日)終了時点で、今季のリバウンドランキングでトップを走っているのがアンドレ・ドラモンド(デトロイト・ピストンズ)だ。
キャリア6年目のドラモンドは、今季自身2度目のオールスター選出を果たすなど絶好調。今季ここまで残している平均15.7リバウンドは、キャリアベストのペースとなっている。
そのドラモンドは、今季45試合で15リバウンド以上を奪った。現地メディア『EliasSports』によると、45試合というのは、約24年ぶりの記録だという。
直近で、今季のドラモンドが記録中の45試合を上回っていた選手は、7年連続リバウンド王に輝いたレジェンド、デニス・ロッドマン(元デトロイト・ピストンズほか)だった。1993-94シーズン、サンアントニオ・スパーズに加入したロッドマンは、平均17.3リバウンド(もちろんリーグトップ)を奪い取り、出場した79試合のうち、54試合で15リバウンド以上をマークしていた。
さすがは“狂気のリバウンド王”ロッドマン。7年という連続リバウンド王の記録が、異なる3チーム間で達成していたことも特筆すべきだろう。ピストンズに在籍していた1991-92シーズンに平均18.7リバウンドでリーグトップになったことを皮切りに、93-94シーズンから2シーズンをスパーズで、95-96シーズンからはシカゴ・ブルズで3年連続リバウンド王となり、唯一無二の7年連続というNBA最長記録を樹立したのである。
ほぼ毎晩ペイント内で仕事をこなすドラモンド
もっとも、ここ20年において、今季ドラモンドが残している平均15.7本に近い本数を記録してきた選手がいないわけではない。そこで、直近20シーズンにおいて、平均15リバウンド以上を挙げてリバウンド王になった2選手を紹介しよう。
※所属先は当時のもの、カッコ内の回数は15リバウンド以上を挙げた試合数
■2010-11シーズン
ケビン・ラブ(ミネソタ・ティンバーウルブズ):平均15.2本(42回)
■2002-03シーズン
ベン・ウォーレス(デトロイト・ピストンズ):平均15.4本(41回)
リバウンド王を獲得した当時のラブは、得点とリバウンドにおけるダブルダブルを連発。53試合連続を含む計64試合で達成していた。一方のウォーレスは、16試合で20リバウンド以上を挙げる爆発力が光った。
それでも、ドラモンドが両者を上回る回数を記録できたのは、出場試合数がポイントとして挙げられる。ラブとウォーレスは、平均15リバウンド以上を挙げたシーズンで、73試合の出場となっているからだ。ドラモンドは今季、ここまで2試合のみの欠場としており、ほぼ毎晩、リングからこぼれたボールを奪い、ペイント内を掃除していたことがわかる。
ピストンズは3月22日(同21日)終了時点でイースタン・カンファレンス9位。1月末にロサンゼルス・クリッパーズからブレイク・グリフィンを獲得し、先発ポイントガードのレジー・ジャクソンもケガから復帰しており、戦力は整っている。しかしイースト8位のミルウォーキー・バックスとは5.0ゲーム離れているため、プレーオフ出場は厳しいと言わざるをえない。
とはいえ、ドラモンド個人が毎晩こなしている仕事は評価すべき。ロッドマン以来、約24年ぶりの記録というのは並大抵ではないからだ。そして、プレーオフ出場のチャンスがある限り、ドラモンドは今後も体を張って、リバウンドを積み重ねるだけだ。