【NBA】シューズや楽曲、ウェアまで! 日本発の『ドラゴンボール』をこよなく愛する若手選手たち

ウルブズのカール・アンソニー・タウンズが着用したシューズには、孫悟空のイラストが入っている[写真]=Getty Images

人気キャラは孫悟空とベジータ

 1984年に『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まった『ドラゴンボール』。作者である鳥山明氏が描いたこの作品は、95年までの約10年半にわたって連載され、86年からテレビアニメが放映スタート、これまで日本だけでなく80か国以上で放映されてきた。連載終了後も劇場版アニメやハリウッド映画も製作されており、世界中で絶大な人気を誇っている。

 日本から遠く離れたアメリカでも、『ドラゴンボール』を見て育った人は多い。実はNBAでも、ファンだと公言する選手がいる。

 ここでは、現地メディア『SLAM』に掲載されていた記事の中からその一部を紹介しよう。

 まずはロサンゼルス・レイカーズのルーキー、ロンゾ・ボール。198センチの長身ポイントガードは、昨年10月に楽曲をリリースしたのだが、なんとタイトルは“Super Saiyan”。これは漫画に出てくる“スーパーサイヤ人”の英語表記で、今季初勝利後に自らを批判している人に向けてラップミュージックとしてリリースしていた。「俺はレベルアップして、スーパーサイヤ人となったのさ」という歌詞があるように、ドラゴンボールは身近な存在なのだろう。

 続いて登場するのは、サクラメント・キングスのルーキー、ディアロン・フォックス。11月23日(現地時間22日)に行われたロサンゼルス・レイカーズ戦。ホームアリーナのゴールデン1・センターへ現れたフォックスは、どうみてもサイヤ人の戦闘服をイメージしたアウターを着用していた。

インパクト抜群の“戦闘服”で会場入りしたフォックス[写真]=Getty Images

 また、今年3月8日(同7日)には、自身のインスタグラム(@swipathefox)にホームアリーナの4Kスクリーンで『ドラゴンボールZ』のゲームを楽しむ写真を投稿。ドラゴンボールに対する深い愛を持っているに違いない。

 シカゴ・ブルズのルーキーで、フィンランド出身のラウリ・マルッカネンは主人公である孫悟空とベジータ、どちらを好きか答えるのは、「マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)かレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)くらいに難しい」と語る。

 「僕は間違いなく“Goku(悟空)”を見て育ってきた。でも年を重ねるにつれて、ベジータを好きになったんだ。彼のほうがハングリーな男だと思ったんだ。彼は常に自身のことをベストと考え、(さらに強くなろうと)追い求めていた」とマルッカネンは言う。

 ブルックリン・ネッツのスペンサー・ディンウィディもドラゴンボールファンの1人。ディンウィディのお気に入りキャラクターはベジータ。それは、孫悟空と同じレベルまで修行し、さらに強くなれるようにと追い求めていたからだという。

 「自分が理想としているキャラクターを同一化するのはいいことさ。僕はベジータみたいなヤツを同一化しようとしていたんだ」とディンウィディ。この男は毎週、ドラゴンボールのアニメを見ているほどの大ファンだということがわかった。

キャラクターを取り入れた“オリジナルシューズ”も多数あり!

 ロサンゼルス・クリッパーズのトバイアス・ハリスは、ドラゴンボールに出てくるキャラクターたちについて「エゴと怒りというものがあるから、自分自身にとってベストな状態になることは決して訪れない、ということを彼らは説明してくれている。プロフェッショナルのアスリートならば、誰もがこのことと関係してくるんじゃないかな」と語った。

 NBA選手の“ドラゴンボール愛”は、シューズにまでおよんでいる。

 ミネソタ・ティンバーウルブズのオールスター、カール・アンソニー・タウンズは、今年2月2日(同1日)のミルウォーキー・バックス戦で、孫悟空のイラストが入ったシューズを着用してプレー。

ドラゴンボールのイラストつきのシューズを着用してプレーしたタウンズ[写真]=Getty Images

 2月27日(同26日)には、ゴールデンステート・ウォリアーズの新人ジョーダン・ベルがニューヨーク・ニックス戦で前足部にベジータのイラストが入ったシューズを着用。このモデルは「ナイキ PG1」なのだが、シューレースと同系色ということもあり、あまり違和感がないほどマッチしていた。

ベルは前足部のストラップ部分に、ベジータの顔がデザインされたシューズを着用[写真]=Getty Images

 マルッカネンは今年3月上旬、『Kickstradomis』から「ナイキ ハイパーダンク」の“Goku(悟空)”バージョンを手に入れた。

 さらに、今年のドラフト上位指名候補のルカ・ドンチッチ(レアル・マドリード)は、マルッカネンと同じ方法で“魔人ブウ”バージョンのシューズを入手したことを自身のインスタグラム(@lukadoncic)へアップ。

 シャキール・オニール(元ロサンゼルス・レイカーズほか)の息子で、今春からUCLAへ進学するシャリーフ・オニールも、SNSを見る限り、かなりのドラゴンボール好きなのがわかる。

 おそらく、これまでNBAでプレーしてきた選手の中にも、ドラゴンボールファンは少なからずいたはずだ。しかし、今季のように、ここまで“ドラゴンボール愛”をアピールする光景は今までなかったはず。

 今後も、NBAでドラゴンボールに関連したシューズやウェアを着用する選手が出てくることを期待せずにはいられない。

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