ジャズ相手に劇的な勝利で5連勝を飾る
イースタン・カンファレンス2位のボストン・セルティックスが、ここにきて調子を上げてきている。
3月12日(現地時間11日)から約2週間、脳震とうのリーグ規定によりジェイレン・ブラウンを欠き、3月15日(同14日)からはカイリー・アービングとマーカス・スマートが戦線離脱する中、直近7試合で6勝1敗を記録。
3月29日(同28日)のユタ・ジャズ戦では、後半に追い上げられる苦しい状況の中、1つ前の試合から復帰したブラウンが残り0.3秒に決勝弾となる3ポイントシュートを決めて劇的な勝利。現在セルティックスは5連勝と勢いに乗っている。
試合後、現地メディア『AP』へ「(あのショットが)入ってくれるといいな、って思ってた。オーバータイムでプレーすることは考えられなかったから、勝ててハッピーだよ」とブラウン。
ただし、戦力ダウンしているとはいえ、5連勝という結果にブラウンは驚いていないようだ。
「本当に、新しいことなんてないと思ってる。僕らはシーズンをとおしてやってきた。僕らがどうすれば勝てるのかを僕は知ってる。残り数秒という状況であろうと、これまでにもやってきたんだ。だから特に新しいことをやったとは思わないね」とブラウンは言う。
なお、この勝利によって今季のセルティックスは、2ケタ得点のビハインドを背負った試合で14度も逆転勝利を果たした。『ESPN Stats & Info』によれば、NBA歴代2位の回数だという。このチームが見せる粘り強さは驚異的と言っていい。
連勝した最大の要因はロジアーとテイタムの活躍にあり
セルティックスが好調を保っている最大の要因は若手2選手のステップアップだろう。3月27日(同26日)までの4連勝において、3年目のテリー・ロジアーと新人ジェイソン・テイタムが見事な成績を残してきたからだ。
期間中、ロジアーは平均19.8得点5.8リバウンド3.5アシスト2.3スティール、3ポイントシュート成功率では45.9パーセントをマーク。テイタムも平均17.8得点7.5リバウンド1.8スティールに加え、フィールドゴール成功率54.9パーセント、3ポイントシュート成功率41.7パーセントという高確率だった。
もちろん、マーカス・モリスやアル・ホーフォードといった主軸の活躍もあったが、オクラホマシティ・サンダーとポートランド・トレイルブレイザーズというウエストのプレーオフ出場枠にいるチーム相手では、若手2人のステップアップなしに勝利することは難しかったのではないだろうか。
セルティックスのレギュラーシーズンは残すところあと7試合。その中には、イースト首位にいるトロント・ラプターズとの2試合も組まれている。レギュラーシーズン中にカイリーとスマートが復帰する可能性は低いため、現有戦力で戦うことが濃厚だ。
それでも、開幕まで3週間を切ったプレーオフを見据え、セルティックスのチャレンジは続いていく。長期的に見れば、ロジアーとテイタムのステップアップは、吉と出るに違いない。