エースの不調もあり2連敗を喫したブレイザーズ
ウエスタン・カンファレンスの第3シードでプレーオフに臨んだポートランド・トレイルブレイザーズは、第6シードのニューオリンズ・ペリカンズとのシリーズで苦戦している。
ホームのモーダ・センターで行われた最初の2戦に連敗を喫し、4月20日(現地時間19日)からは敵地スムージー・キング・センターで2試合を行うこととなる。
ブレイザーズがペリカンズから白星を挙げるためには、2戦平均で被フィールドゴール成功率49.4パーセント、被3ポイントシュート成功率41.7パーセントを記録しているディフェンスの改善が急務。チームメートとの連係を高めて、相手チームのオフェンスのリズムを少しでも崩したいところ。
そして最も重要になってくるのが、エースのデイミアン・リラードの復調だ。レギュラーシーズンは平均26.9得点を挙げていた大黒柱は、ペリカンズとの2戦で平均わずか17.5得点、フィールドゴール成功率31.7パーセント、3ポイントシュート成功率は31.3パーセントと、シーズン中と比較すると明らかにダウンしている。
第2戦終了後に「自分でもイライラしている」と語ったリラードだが、その後に複数の現地メディアに対してこう語っていた。
「俺たちは以前、彼らのホームで勝ったことがあるから、その時と同じようなプレーができると感じている。だがそのためには、俺自身はもっと、いやさらに良いプレーをしなければならない」。
ブレイザーズが今季、ペリカンズの本拠地で勝利したのは3月28日(同27日)。この試合、相手チームにはベテランのラジョン・ロンドが不在だったとはいえ、リラードがゲームハイとなる41得点に加え、9リバウンド6アシスト4スティールと大活躍を見せ、107-103で勝利を手にしている。
ホリデー対策を施して高得点を挙げることができるか?
ただし、リラードが乗り越えなければならないマッチアップ相手は、ロンドではない。このシリーズ、攻防両面で貴重な働きをしているドリュー・ホリデーだ。
2戦を終えた時点で、リラードはロンドとのマッチアップではフィールドゴール成功率71.4パーセント、3ポイントシュート成功率50.0パーセントを残しており、得意としているのだが、マッチアップがホリデーとなると、その成功率が急激にダウン。対ホリデーのケースでは、フィールドゴール成功率11.1パーセント、3ポイントシュート成功率14.3パーセントと、壊滅的な数字になっている。このシリーズでリラードが高得点をたたき出すには、ホリデー対策も欠かせない要素となってくる。
「俺は(この不調から)立ち直ることができるように仕上げることができるとわかっている。俺自身も自分のパフォーマンスについてはフラストレーションがたまっているんだ。俺はもっと良くなることができると思っているし、このまま終わるわけにはいかない」。
現時点で、ブレイザーズはCJ・マッカラムとリラードに加え、ユスフ・ヌルキッチ、アル・ファルーク・アミヌ、ザック・コリンズ、モーリス・ハークレス(1試合のみの出場)と、6人が平均2ケタ得点を残している。しかし、相手へダメージを与えているのはマッカラムくらいだろう。
ペリカンズに強烈なダメージを与え、シリーズの流れを変えるためには、やはりリラードの復調が最も効果的な要素となる。これまで過小評価されるたびに、その評価が間違っていると自らのパフォーマンスで証明してきた男は、必ずやニューオリンズで暴れてくれるに違いない。