ホークスはシュルーダー放出が最優先、カーメロとはバイアウトの可能性大
6月末にプレーヤーオプションを行使し、今季もオクラホマシティ・サンダーに所属することとなったカーメロ・アンソニー。だがキャリア15年を誇る34歳のベテランは、サンダー退団に向けてフロントと共に動き出していた。
その中で、カーメロの移籍先として挙がっていたのはマイアミ・ヒートとヒューストン・ロケッツ。カーメロ本人はヒート行きを視野に入れており、ロケッツは昨年から獲得を狙っていたことから、この2チームが最有力候補だと、複数の現地メディアから報じられていた。
ところが、ここにきて新たな案が浮上。それはアトランタ・ホークスとのトレードである。『Sirus XM NBA Radio』のミッチ・ローレンスによると、サンダーとホークスがトレードについて交渉を続けているという。
このトレードは、カーメロがホークスへ、ホークスからはデニス・シュルーダーとマイク・マスカーラがサンダーへ移籍するというもの。これが成立した場合、カーメロは契約をバイアウトされて制限なしフリーエージェント(FA)となって、意中のチームと契約することができる。
サンダーの場合はドイツ出身のシュルーダーとマスカーラを獲得することとなる。シュルーダーはキャリア5年目を終えた24歳のポイントガード。高速ドライブを武器に、昨季はキャリアハイとなる平均19.4得点に加え、3.1リバウンド6.2アシスト1.1スティールを記録していた。なお、サンダーはビッグマンのマスカーラをウェイブすることになるという。
こうして見てみると、このトレードが成立した場合、サンダーにメリットがあり、ホークスはデメリットだけのように見える。
だが、ホークス側の狙いはシュルーダー放出だという。昨季終了後、ホークスはシュルーダー放出を模索しており、今季はドラフトでダラス・マーベリックスとのトレードで獲得したトレイ・ヤングを中心に戦う方針を示している。
サンダーとしても、シュルーダーの残り契約は問題になりかねない。シュルーダーは残り3年で4,650万ドルを支払わなければならないからだ。サンダーにはラッセル・ウェストブルックというフランチャイズプレーヤーがおり、ベテランのレイモンド・フェルトンもバックアップにいるため、余剰戦力になったとしてもおかしくはない。
今後サンダーとホークスによるトレード話が、合意まで達するかは分からない。それでも、両チームに明確な目的があることから、実現の可能性はありそうだ。