7月24日(現地時間23日)、現地メディア『ESPN』が、現時点における今季のパワーランキングを発表した。
同メディアは記者やインサイダー(内部の人)、エディター(編集スタッフ)の数が計40名を超えており、NBAに精通した人たちがこのランキングに関わっている。
ここでは、このパワーランキングの上位10チームを紹介していきたい。
※G=ガード、F=フォワード、C=センター、主な退団選手の移籍先は略称
■『ESPN』が選出したパワーランキングTOP10
1.ゴールデンステート・ウォリアーズ
昨季成績:58勝24敗
プレーオフ:NBAファイナル制覇
主な新加入選手:デマーカス・カズンズ(C)、ジョナス・ジェレブコ(F)
主な退団選手:ザザ・パチューリア(C/ピストンズ)、ジャベール・マギー(C/レイカーズ)
カズンズ獲得で史上有数の豪華戦力を得て3連覇を狙う
ステフィン・カリー、クレイ・トンプソン、ケビン・デュラント、ドレイモンド・グリーンというオールスター・カルテットにリーグ最高級のセンター、デマーカス・カズンズが加わった。カズンズがベストな状態まで回復できれば、NBA史上でも類を見ない戦力となる。3連覇に向けて視界良好だ。
2.ボストン・セルティックス
昨季成績:55勝27敗
プレーオフ:イースタン・カンファレンス・ファイナル敗退
主な新加入選手:ロバート・ウィリアムズ(F)、ブラッド・ワナメイカー(G)
主な退団選手:特になし
カイリーとヘイワードの復帰でイースト最大の巨大勢力へ
アーロン・ベインズ、マーカス・スマートと再契約を結び、戦力流出を防いだセルティックス。昨季のプレーオフでNBAファイナルまであと1勝に迫った戦力に、今季はゴードン・ヘイワードとカイリー・アービングというオールスターデュオが加わるのだから、イーストでは頭一つ抜けた戦力と言っていい。
3.ヒューストン・ロケッツ
昨季成績:65勝17敗
プレーオフ:ウエスタン・カンファレンス・ファイナル敗退
主な新加入選手:マイケル・カーター・ウィリアムズ(G)、ジェームズ・エニス三世(F)
主な退団選手:トレバー・アリーザ(F/サンズ)、ルーク・バー・ア・ムーテ(F/クリッパーズ)
カーメロ加入が実現すればさらなる戦力アップも可能
アリーザとバー・ア・ムーテの移籍は大きなダメージを残しているが、カーター・ウィリアムズ、エニスを獲得。さらに、サンダーからホークスにトレード後、バイアウト濃厚なカーメロ・アンソニーが、ロケッツとベテラン最低保証額の240万ドルで契約するだろうと複数の現地メディアが報じており、獲得できれば昨季と同等の戦力を保持できそうだ。
4.フィラデルフィア・セブンティシクサーズ
昨季成績:52勝30敗
プレーオフ:イースタン・カンファレンス・セミファイナル敗退
主な新加入選手:ウィルソン・チャンドラー(F)、マイク・マスカーラ(C)
主な退団選手:マルコ・ベリネリ(G/スパーズ)、アーサン・イリヤソバ(F/バックス)
各ポジションにタレントをそろえる新興勢力
ベリネリとイリヤソバという2人のベテランを失うも、チャンドラーを獲得し、JJ・レディックとアミア・ジョンソンと再契約。トレードがウワサされているカイル・コーバー(キャバリアーズ)を獲得できれば、戦力増強は確実。ベン・シモンズとジョエル・エンビードというヤングコアの成長も楽しみである。
5.トロント・ラプターズ
昨季成績:59勝23敗
プレーオフ:イースタン・カンファレンス・セミファイナル敗退
主な新加入選手:カワイ・レナード(F)、ダニー・グリーン(G)
主な退団選手:デマー・デローザン(G)、ヤコブ・ポートル(C/共にスパーズ)
レナード加入で念願のイースト制覇を目指す
指揮官をドウェイン・ケイシーからACのニック・ナースに変更し、エースをデローザンからレナードに切り替えたラプターズ。同じくスパーズから獲得したグリーンも経験豊富なベテランで、ディフェンスに定評がある好選手。2014年に優勝した経験を持つ2人が好影響を与え、ラプターズにプレーオフを勝ち抜くタフネスをもたらすことができるかに注目。
6.オクラホマシティ・サンダー
昨季成績:48勝34敗
プレーオフ:ファーストラウンド敗退
主な新加入選手:ナーレンズ・ノエル(C)、デニス・シュルーダー(G)
主な退団選手:カーメロ・アンソニー(F/ホークス)
ジョージ残留に加え魅力的な新戦力を獲得
残留したポール・ジョージと、2シーズン連続で“平均トリプルダブル”を残したラッセル・ウェストブルックを軸に、ノエルとシュルーダーを加え、戦力アップしたサンダー。今年1月末に左ひざ膝蓋腱を断裂したアンドレ・ロバーソンもトレーニングキャンプに合流する見込みとなっており、今季は万全の戦力で開幕を迎えることができそうだ。
7.ユタ・ジャズ
昨季成績:48勝34敗
プレーオフ:ウエスタン・カンファレンス・セミファイナル敗退
主な新加入選手:グレイソン・アレン(G)
主な退団選手:ジョナス・ジェレブコ(F/ウォリアーズ)
バランスの取れた布陣でさらなる躍進に期待がかかる
新人ポイントガード、アレンはサマーリーグで計4試合に出場し、平均23.9分13.3得点6.8リバウンド5.8アシスト1.8スティールと、まずまずの成績を残した。チームは今夏、デリック・フェイバーズ、ダンテ・エクサム、ハウル・ネトと再契約を結び、現有戦力をキープしており、昨季と同等以上の成績を残すことができるだろう。
8.デンバー・ナゲッツ
昨季成績:46勝36敗
プレーオフ:不出場
主な新加入選手:アイザイア・トーマス(G)、マイケル・ポーターJr.(F)
主な退団選手:ウィルソン・チャンドラー(F/シクサーズ)、ケネス・ファリード(F/ネッツ)
プレーオフ進出圏内に割り込むロースターを形成
ここ数年、チームを支えたチャンドラーやファリード、ダレル・アーサーを放出したものの、トーマスやポーターJr.が加わり、依然として魅力的なロースターを形成している。今夏、チームと高額契約を結んだニコラ・ヨキッチとウィル・バートンが新たなモチベーションを得てどのような活躍を見せてくれるのか、楽しみなチームだ。
9.ロサンゼルス・レイカーズ
昨季成績:35勝47敗
プレーオフ:不出場
主な新加入選手:レブロン・ジェームズ(F)、ラジョン・ロンド(G)、ランス・スティーブンソン(G)
主な退団選手:ブルック・ロペス(C/バックス)、ジュリアス・ランドル(F/ペリカンズ)
レブロン加入で今季最も注目を集める名門
リーグ最強プレーヤーであるレブロン獲得を皮切りに、ロンドやスティーブンソンといったタフなディフェンダーとも次々に契約を結び、一躍注目の的となったレイカーズ。ウエストのプレーオフ戦線は今季も非常にハイレベルな競争となることは確実だが、リーグきっての“個性派”ぞろいとなったレイカーズがどこまで食らい付くことができるか?
10.ポートランド・トレイルブレイザーズ
昨季成績:49勝33敗
プレーオフ:ファーストラウンド敗退
主な新加入選手:セス・カリー(G)、アンファニー・サイモンズ(G)
主な退団選手:エド・デイビス(C)、シャバズ・ネイピアー(G/共にネッツ)
ヌルキッチ引き留めとバックコート強化に成功
デイビスとネイピアーを失ったものの、カリーとニック・スタウスカス、サイモンズを獲得し、バックコートを強化。先発センターでチーム第3の得点源、ユスフ・ヌルキッチとの再契約に成功したことも高評価。今年のサマーリーグでは優勝しており、主力を務めたジェイク・レイマンやケイレブ・スワニガン、ギャリー・トレントJr.の成長にも期待。