高いバスケIQとプレーオフにおけるタフネスを絶賛するペリンカGM
キャップスペースに十分な余裕を持っていたロサンゼルス・レイカーズは、今夏に大型補強を断行した。
“キング”ことレブロン・ジェームズを筆頭に、ランス・スティーブンソンやジャベール・マギー、マイケル・ビーズリーといったフリーエージェント(FA)のベテランを複数獲得し、大幅な戦力増強に成功。
ロースターにはロンゾ・ボールやブランドン・イングラム、カイル・クーズマ、ジョシュ・ハートといった魅力的なヤングコアを擁しており、早くも今季最も注目を集めるチームに浮上したと言っていい。
そんな中、レイカーズのロブ・ペリンカGMは『Lakers.com』に対して、今夏のFA戦線においてマストだった獲得候補選手を明かした。
ラジョン・ロンド——。ペリンカGMはキャリア12年を誇るベテランポイントガード、ロンドの名前を挙げていた。
「私は、彼が唯一無二のゲーム研究家だということを知っているんだ。チームへ新たに加えるにあたって不可欠だった。我々のチームは、バスケットボールIQとプレーオフにおけるタフネスを必要としていた。彼はその両方を持ち込むことができる」。
ペリンカGMが評したように、生粋の司令塔ロンドは相手チームの戦術を分析し、マッチアップで自身が優位に立つだけでなく、チームメートにも的確な指示を出してゲームにアジャストさせることができる選手だ。
また、ロンドはこれまでのプレーオフで105試合も出場してきた。ボストン・セルティックス在籍時の2008、10年にはNBAファイナル出場を果たし、08年には優勝を勝ち取った。2度ともレイカーズとの対決となったのだが、絶対的エースだったコービー・ブライアント(元レイカーズ)相手にも臆することなく立ち向かい、何度も激戦を展開。
昨季のプレーオフではポートランド・トレイルブレイザーズとの1回戦でチームのかじ取り役を十二分にこなし、スウィープ突破に大きく貢献。ゴールデンステート・ウォリアーズとのカンファレンス・セミファイナルでも、王者相手に堂々と渡り合った。
レイカーズを勝てるチームへ、ロンドの新たな挑戦が幕を開けた
レイカーズには2年目を迎えるボールがいる。そのため、ロンドはベンチスタートに回る可能性もあるが、この男が持つポイントガードとしての知識と経験はボールの成長を加速させるのではないかと期待させるほど、価値があるものだ。
82試合の長丁場であるレギュラーシーズン、そしてプレーオフを戦い抜くうえで、これほど頼もしいベテランはそう簡単に見つかることはないだろう。
レイカーズ加入を決めたロンドは「(レイカーズは)今すぐにでも勝つことが期待されているチーム」と口にすると、こう続けた。
「彼らは試合に勝利すべく、俺をこのチームに迎えてくれた。(フロントには)このチームが持つヤングコアと共に、俺が入ることで勝利できるチームになるだろう、という計画があるんだと思ってる」。
ロンドのように激しい競争心を持ち、タフなメンタリティーが備わった司令塔はリーグでもそう多くはいない。“勝たせるチームへと引き上げること”、それはロンドが最も得意とする分野と言っても過言ではない。
トレーニングキャンプから激しいポジション争いが展開されることが予想されるレイカーズ。その中に、強烈な存在感を発揮し、チームをまとめ上げていくロンドの姿があるはずだ。