バスケットボールにすべてを捧げた現役時代
70年以上の歴史を誇るNBAにおいて、10本の指に入る名選手と称されるコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)は、2015-16シーズンを最後に現役を引退した。だが2年以上が経過した今でも、ほぼ毎日のようにSNSを通じてコービーの写真やハイライト動画などが世界中を駆け巡っている。
そんな中、今夏レイカーズがレブロン・ジェームズを獲得したことで、「現役復帰か?」「レブロンとコービーが同じチームでプレーするのか?」といったウワサが現地では渦巻き、3人制のプロバスケットボールリーグ“BIG3”に来年コービーが参加するかもしれない、という報道も出ていた。
8月24日(現地時間23日)にコービーが40歳の誕生日を迎えたこともあり、ここ数日は世界中からコービーを祝福するハイライト動画や記事が出回っていたのだが、8月25日(同24日)にそのコービーが『Rich Eisen Show』へ出演し、インタビューを受けていたので紹介しよう。
Missed Friday's show? Catch up with #theREcap presented by @Honda feat. @kobebryant, @SklarBrothers and @Eagles coach Doug Pederson. For anything you missed, get the RES app: https://t.co/s6jXJgozDS pic.twitter.com/OPj5GXL4f9
— Rich Eisen Show (@RichEisenShow) August 25, 2018
「私が引退した後、皆が『彼は競争心が激しすぎた』『彼は復帰すべきだ』と言っていました。でも私は一面しかない人間なんです。高いレベルで競い合い、バスケットボールをドリブルしてショットを放つ、私が知っているのはそれだけです」。
現役時代はスキル向上のために練習の虫となり、バスケットボールをプレーするために万全なコンディションをキープするべく、あらゆる準備を入念にこなしてきたコービー。まさにバスケットボールへすべてを捧げた現役時代だったと言っていいだろう。
アスリートたちの“パイオニア”となるべくセカンドキャリアを歩むコービー
2016年までの20シーズンですべてを注ぎ込んだコービーには、おそらく現役復帰という考えはないのだろう。現役復帰のウワサについてもこう口にしている。
「私は今後、ゲームに戻ってくることはないでしょう。どんな状況であっても。私は我々アスリートが(本職である)スポーツでやってきたこと以上のことができることを見せるために、このショーに来ました」。
自身の考えをきっぱりと語り、レブロンとの共演や“BIG3”でプレーすることを否定したコービー。ファンやメディア側からすれば、コートでプレーするコービーをもう一度見てみたいという気持ちもあるが、現在はバスケットボールプレーヤーとしてではなく、ビジネスマンとして新たなキャリアを歩んでいる。
「私は今、新たなビジネスを創り出しています。それはアカデミー賞やエミー賞、アニー賞を勝ち取ることができるということをほかのアスリートに見せて、彼らに対して『いやいや、(アスリートとしてできることは)ほかにもあるんだよ』と示していくことです」。
今年3月5日(同4日)、コービーのストーリーを描いた“Dear Basketball”が、「第90回アカデミー賞」の短編アニメーション賞に輝いた。その後もコービーはバスケットボール界を超え、ショービズ業界やビジネス業界にも進出しており、アスリートのセカンドキャリアにおける“新たなパイオニア”として活躍を続けている。
自身が投資しているスポーツドリンク「BodyArmour」の株価も上昇を続けていることから、今後コービーがビジネスマンとして来日することになったとしても、決して不思議なことではないだろう。