リーグでも5本の指に入るほどの豪華戦力で臨む今季のセルティックス
8月26日から27日(現地時間25日から26日)にかけて、マサチューセッツ州ボストンのサバーバンで、テリー・ロジアー(ボストン・セルティックス)が子どもたちへ向けたバスケットボールクリニックを行った。
キャリア3年目となった昨季、ロジアーは自己最多となる80試合(うち先発は16試合)に出場。平均25.9分11.3得点4.7リバウンド2.9アシスト1.0スティールと、いずれも自己最高の成績を記録。
カイリー・アービング欠場となったプレーオフでは、先発ポイントガードへと昇格し、平均36.6分16.5得点5.3リバウンド5.7アシスト1.3スティールとブレイク。見事な成績を残し、セルティックスの躍進に大きく貢献した。
クリニック期間中、ロジアーが現地メディア『ESPN』へ今季に向けた意気込みなどを語ったので紹介したい。
「(今季の)僕らはスペシャルなチームになることができる。本当に特別なチームにね。これは皆が知ってることだと思うけど、このチームはロースターを見る限り優れているのは明らか。(新たなシーズンに向けて)僕らは同じ考えを持って一緒にプレーしていかなきゃならない。でも僕は、このチームがスペシャルなグループになると感じてるんだ」。
ロジアーが言ったように、今季のセルティックスはイースタン・カンファレンスでベスト、リーグ全体で見ても5本の指に入るほど、豪華なロースターを形成している。
ポイントガードにはオールスターガードのカイリーと躍進を続けるロジアー、ユーロリーグ出身の新人ブラッド・ワナメイカーがおり、シューティングガードにはジェイレン・ブラウンとマーカス・スマートがいる。
フロントコートを見てみても、スモールフォワードにゴードン・ヘイワードとシェミ・オジェレイ、パワーフォワードにジェイソン・テイタムとマーカス・モリス、センターにはアル・ホーフォードとアーロン・ベインズがおり、ガーション・ヤブセレやダニエル・タイス、新人のロバート・ウィリアムズなど期待の若手もおり、とても厚みがあることは間違いない。
「僕らのロースターは紙で見れば本当に良く見える。昨年のチームに(カイリー、ヘイワードという)メインの選手が加わり、この夏にはドラフトや再契約で多くの選手を加えることができた。これはスペシャルなことさ。(このチームが達成できることについて)あまり多くのことを話したくはないけど、きっとスペシャルなチームになるだろうね」。
狙うは通算18度のNBAチャンピオン、成功のカギは自己犠牲
ただし、これほどまでに戦力が充実してしまうと、プレータイムの配分が困難になり、出番激減によって不満をこぼす選手が出てくる恐れもある。昨季のプレーオフでスターターを務めていたロジアーも、今季は再びカイリーのバックアップに戻ることとなる。
しかしながら、ロジアーは控えに戻ることについて、まったく問題視していないようだ。
「(自身の役割について)僕は心配していない。僕自身でコントロールできることだから。僕らは勝つという1つのゴールのもとにプレーしている。それをチーム全員の考えにしないといけないけどね。でもそれさえできれば、たくさん楽しいことが起きると思うよ」。
今季のセルティックスが狙うのは、2008年以来となる通算18度目となるNBAチャンピオンである。ロジアーはこう続ける。
「チャンピオンシップを勝ち取りたいのなら、自己犠牲が求められる。それこそが、1つのゴールに向かっていくうえで、僕らを約束の地(チャンピオン)へと導くことだろう」。
イーストの本命と評される今季のセルティックス。シーズン中には主力選手がケガをして離脱することもあるだろう。しかし故障者が出ようとも、知将ブラッド・スティーブンズHCの下、昨季見せた粘り強くしぶとい戦いを遂行できれば、すばらしいシーズンを送ることができるのではないだろうか。